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福祉業界では「言った」「言わない」を始めとした引き継ぎ不足に要注意

以前福祉業界の引き継ぎについてこんなツイートをしました。

今回は引き継ぎでよく揉める「言った」「言わない」についてお話します。

「言った」「言わない」は責任転嫁を引き起こす

この「言った」「言わない」については誰もが経験していることではないでしょうか?

自分は相手に伝えたのに、相手は忘れているケースだったり、自分では伝えたつもりになっているケースなど私も何度も経験しました。

特に気を付けて頂きたいのが重要事項に関する引き継ぎです。

福祉業界ではケア会議に参加する従業員は全員ではありません。

つまり、会議に参加した従業員、参加できなかった従業員の両方がいます。

会議に参加できなかった従業員に関する周知が慌ただしい現場では蔑ろになるケースがよく見られます。

こういうケースが多くなると、服薬の内容が変わっていることが引き継がれていなかったり、統一した支援が提供できないなど現場支援が完全に従業員任せになってしまいます。

支援が従業員任せになってしまうと厄介です。

各々の従業員の判断で支援内容が変わってしまい、決定事項や重要事項をきちんと従業員に引き継いでいないと重大な事故に繋がる可能性が十分に有り得ます。

引き継ぎ不足により責任の所在が不明瞭になることで責任の擦り付け合いが起こりやすくなります

口頭で伝えるだけの現状(慌ただしい現場での引き継ぎ)

会議の決定事項以外にも日々の健康状態の引き継ぎや持ち物の引き継ぎが口頭で伝えるだけで済んでしまう傾向があります。

口頭での引き継ぎは「記録に残すまでじゃない」と従業員が判断してしまう際に起こり得ます。

従業員が上の判断をしてしまうと、慌ただしい現場の中では他に記録しなければならない情報に埋もれてしまい、結局忘れられてしまうケースが大半です。

口頭で伝えるだけの現状(家族からの引き継ぎ)

他にも家族との引き継ぎは口頭で済んでしまうケースもありますね。

丁寧な家族であれば、ノートやメモに書いて従業員に手渡しをしますが、電話で引き継ぎを済ませる家族の場合は慌ただしい現場の中で電話を取った際には引き継ぎ内容の大半が抜けてしまうことも有り得ます。

引き継ぎ不足の結果、双方の悪い点しか見えなくなる

引き継ぎ不足が蔓延すると、相手の悪い点しか見えなくなってしまうので、従業員同士の罵り合いが始まったり、利用者を預ける家族からは不安を抱えられてしまうこともあります。

引き継ぎ不足が起こってしまうことは仕方のないことです。

慌ただしい現場の中で忘れずに物事を遂行することの方が困難です。

だからと言って、「忘れてしょうがない」で終わらせてしまうのはお互いの信用の失墜に関わります。

引き継ぎ不足の際に大切なことは「忘れてしまったことに対する謝罪」「相手を非難しないこと」です。

この2つを忘れてしまうと、相手に対する憎しみが生まれやすくなりますので、離職の原因にも成り得ます。

引き継ぎ不足を無くすのではなく、減らしていく努力が良い職場環境に繋がりますので、実践してみて下さい。

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