日記2024年7月⑥

7月20日
ピアノ教室だったはずが先生が「ごめん、今日演奏会だったわ」ということでなしになり、予定がなくなった。子供は退屈して、親がダラダラしているので乱暴になって、若干のケンカの後に出かけた。妻の希望でフルーツタルトの店に行った。おいしかったが、子供が騒ぐのでまたひと揉めした。電車で小さなショッピングモールへ行き、遊べるところでしばらく過ごした。フードコートで恐めな店員さんからポテトを買って休憩したらなんだかんだで18時になり、帰り道で子供が疲れたと言ってグデングデンになって歩いてくれず、休憩するだのしないだので言うことが二転三転して怒って叩いてくるものだからまた何度かケンカになった。駅のカフェに入ったら機嫌がよくなったのでたしかに疲れていたのだと思う。
私たち夫婦は先日一緒に遊んだ子供たちにまだ心奪われていて、次は9月に遊びましょうと約束しているから、そのときに子供たちに何かプレゼントのお返しをしようと話しており、その話がなんだか楽しくてしょうがない。お揃いの何かをあげたらいいんじゃないかということになり、ポケモンとかサンリオとかのちょっとしたグッズを探してみることになった。
帰って風呂に入ったらなかなか遅い時間だったのだが、子供がおなかすいた、なにかたべたいと言ってお菓子を食べたがり、また泣いて怒って揉めた。結局かにパンを食べた。
夜は雷雨だった。

7月21日
朝妻が長谷川あかりさんの豚肉とじゃがいものシチューというものを作ってくれておいしかった。昼過ぎにショッピングモールへ行ってカラーボックスを買った。子供はおもちゃ屋で色々物色していたが買わなかった。スーパー銭湯へ行った。食堂で出てくるのが全部うまい。帰るともうあとは歯を磨いて寝るだけなので素晴らしい。最近子供が魚を飼いたいとか亀を飼いたいとか言っている。生き物が好きみたいである。

7月22日
晴れて暑い。妻は妊婦健診。私は子供を幼稚園に送り家で待機。昨日ホームセンターで買ったカラーボックスが届くのを待った。妻が帰ってきて、経過は順調にだった。ピンポンが鳴ったので出ると見知らぬ男性で、隣に引っ越してきましたと言ってお菓子をいただいた。感じのいい人だった。荷物はそのあとで届いた。私はお隣さんにも配達の人にもなるべく親切にしようと思っている。前のお隣さんは明らかに人付き合いを避けている様子だったので話したことはなかったが。引っ越されたのは知っていたがこんなに早く次の人が来るとは思わなかった。反対側のお隣さんは95歳くらいのおばあちゃんなのだが、もう一年近く姿を見ていない。よく来ていたヘルパーさんや娘さんも見なくなった。一度遅い時間に共用廊下に出てきて孫の名前を呼んでいた。混乱していたけれど、少しお話をして寝室に戻ってもらえた。私も妻も医者なので、せん妄だったねえという話をしてその後見かけることが減っていった。たぶんこちらのお隣にはもう誰も住んではいないが、おばあちゃんはお元気でいてくれると嬉しい。私の母方の祖父母は私が生まれた時点で80代後半と70代後半で、たくさんいる中で私が最後の孫だった。私にとっておじいちゃんおばあちゃんといえばこの年代で、90代、80代の患者さんの前だとどうしても子供に戻ってしまう。そんなやつもめずらしいだろうけれど。
妻といつもの喫茶店でお昼を食べながら、だいじな気持ちを隠したまま自分に都合のいいように人に動いてもらえるように誘導してしまう悪い癖について話した。愚痴でも相談でも自分の思っていることの芯を捉えた説明をするのは大切なことである。ランチはミートドリアであった。ドリアは食べやすくてよい。
妻は午後から出勤し、私は幼稚園の近くのファミレスで時間まで待機した。外が灼熱で、店内も暑く、汗が滲んで何度もお茶をおかわりした。店員さんが常連のおじさんと話していて、これでも設定温度18℃なんですと言っていて驚いた。さすがに故障だと信じたい。「アジアン風海老アボカドとケールのサラダ」を頼んだのだが、東南アジア→海老→アボカドと連想が進んだのだろうけれどスイートチリソースとの相性は海老とアボカドの間に大きな溝があるようで、アボカドに異物感があったように思った。しかし無いよりあったほうが豪勢ではあって、悩ましいところかもしれない。少しうつ病の本を書き進めた。一ヶ月近く手を出せないでいたのだがようやく再開できた。どこから手をつけようかと迷ったが、まだ全く考えていなかったところをなぜか選んで書き始めた。不思議なものである。
幼稚園の英会話教室が終わる頃に迎えに行ったらまだやっていて、どうやら今日は連休の都合で2コマ詰め込まれた日だったらしく、しばらく見学した。みんなよくやっていた。うちの子は身についたフレーズはすごく張り切って言うけれど、うまく言えないフレーズはしれっと言わないようにやり過ごしていた。まあゆっくり覚えてくれればいいと思う。帰りにサッカー教室で一緒の子とかが私に話しかけてくれて嬉しかった。優しい子が多い。
帰って鶏の手羽元とタマネギを鍋で煮た。妻の帰宅後食べて、おいしかった。
先日お友達の家で遊ばせてもらって以来、引っ越しに前向きになっている。こんなことは生まれて初めてである。引っ越しは生活圏や住環境の変化が恐ろしくてのらりくらりとかわしてきた話題だったのだが、お友達のお家で子供たちがとても楽しそうにしていたから、戸建てに引っ越せばこんなに幸せなことがあるのかと呆れるほど単純な影響を受け、引っ越ししてやろうじゃないかと思い始めている。お金はないから高いところは無理だが。
ついでに言うと、引っ越せばお魚を飼いやすいかもしれない。最近子供がお魚を飼いたがっていて、金魚を飼う計画が進行中なのである。幼稚園はメダカを飼っているから園長先生にメダカの飼い方を聞いてきたらいいんじゃないと言って幼稚園に送り出したのだが、帰ってきて聞いてみたら、「世話なんか全然要らない」という変にリアルな答えをもらってきていた。この幼稚園はぜんぜん「教育的」じゃないのがいい。
最近よく妻と子供の教育の話をする。小学校受験のこと(うちは考えていない)、中学受験のこと(こちらは少し考えている)。お互い違った意味で受験に苦しめられてきて、その背後にはそれぞれ違った意味で親の問題があった。私は算数が極端に苦手で、大学受験の時にも引き算でよく間違えたので引き算の練習をしたくらいである。勉強のできる人たちに追いつくことだけ急かされて、自分にとって勉強すべきことを自分のペースでやる環境にいなかったし、自分自身がそれを望んでおらず、誤魔化しながら勉強のできるフリをすることでよしとしてきたふしがあった。それには親の影響はあるわけだが、今はそれを自分の問題として考えている。人生は単純ではない。子供にはまず安心して勉強をしていいと感じられる環境を用意できるといいかなと思っている。あとは勝手になんとかしてくれるだろうから。

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