くびきを逃れた身体は逸る ここだと叫ぶために

くびきを逃れた身体は逸る ここだと叫ぶために

最近の記事

助けて、が言えなくて

朝起きたら着ているものを全て脱ぎ、体重計の前に立つ。 減っていたらハッピー、増えていたら地獄のような落ち込み。 まるで処刑台の前に立つような、成績表を受け取る時のような。そんな気持ちだ。 私は17歳の時に摂食障害(神経性痩せ症)を患った。 うつとパニック障害の症状が酷く、勉強についていくことはおろか、通うことすらままならない状態になってしまった。 周りを見渡せば勉強ができて、頭の回転が速くて、容姿端麗で痩せていて、運動神経抜群で、世界平和を願いながら人を大切にすることも

    • 赤・青・緑

      毎日毎日、これでもかというくらい膨大な希死念慮が襲ってくる。 これがうつ病によるものなのか、コンサータが切れた反動によるものなのか、はたまた両方なのかはわからない。 毎日、ヤツに殺されそうになる。 頓服を飲んでも、気を逸らす為にあれやこれやをしても、ヤツは手強いのでどうにもなってくれない。 布団にうずくまって涙を流しながら耐え忍ぶしかない。 毎日確定で襲ってくる希死念慮に怯え、振り回され、疲れてしまった。いい加減にしてくれ、誰か殺してくれ、と発狂しそうになる。 そんな話

      • “ わたし ”という性

        自分のセクシャリティについて悩む機会が増えた。 人との恋愛が上手くいかないな、という悩みは10代の頃からずっとあった。 これまでの私は、男性嫌悪が強めのパンセクシャル且つノンセクシャルを自認していた。 つまり、どんな性別の人も好きになるけど、性的欲求は抱かない、と。 少し違うかもしれない、と最近思うようになった。 きっかけは2つ。 今年の冬に初めて女性とお付き合いしたこと。 とある男性から好意を寄せられたこと。 とある女性と出会って、私は「人を愛する感覚」を知った。

        • 純潔

          百合の花が好き。 好きなお花はたくさんあるけど、その中でも白い百合が一番好き。 花言葉は「純潔」「無垢」。 しなやかで、たおやかで。 純白の色が、清らかで。 このお花が似合う人になれたらな、と自分のとある部分を見る度に思う。 百合の中でも特にヒメサユリという品種が好き。 白いヒメサユリを見ていると、心がホッとする。 でも、百合の花を怖いと思う時もある。 威厳があって、威圧的で、香りも存在も主張が強くて。 穢れを許さない花。 そんなお花に見合う自分なんて、到底なれな

        助けて、が言えなくて

          虚ろ

          「私」から解放されたい。 考える力があることが、感じる心があることが苦しい。 目が見えることが、音が聴こえることが、ものに触れる感覚が、苦しい。 喜びも、悲しみも、苦しい。 私の心と頭を引っ掻き回される。 氷が解けて蒸発するように、あるいは、足跡が波にかき消されるように。 全ての人から忘れられて、誰の記憶にも残らず消え去りたいと度々思う。 五体満足なのに、どんよりと重くて動かないこの肉体を棄てたい。 精神を棄てるにはどうしたらいいのだろう。麻痺させて、何も感じなくな

          輝くわたし、輝くたましい

          大切で大好きな、尊敬するお友達の羽化ちゃん(@K5Qpf)に、占いのセッションをしてもらった。 恋愛と人間関係についてのご相談。 羽化ちゃんの声を一声聞いた瞬間、あ、なんて暖かい声…と、直前までの緊張が嘘のように解れた。 話しているうちに自分の心をギュッと縛っていたものが緩んだのか、久しぶりに年甲斐もなくしゃくり上げるまで泣いてしまった。 この涙は安心と、自分への謝罪と、感謝。 私の今抱いている痛みに対して、できることなら経験したくなかった、感じたくなかったと思い込んで

          輝くわたし、輝くたましい

          懺悔

          ヒーターの前にうずくまって8時間が経つ。 心が凍ると、体も動かなくなる。 食事が喉を通らない。口にすると嘔吐いてしまう。 今年に入ってから3kg減った。 このまま骨になって消えてしまえたらいいのに。 薬を飲みたいけど手を伸ばす気力がない。 髪を解きたいけど、服を着替えたいけど、横になりたいけど、全部全部億劫だ。 もうどうでもいい。 信じてた私が愚かだった。 どこまでが本当で、どこまでが嘘か気付けなかった。 こんなに舞い上がって馬鹿みたい。 でも全部自分が悪い。 あなたと

          愛、飢え、渇き

          愛情に飢えている。 「愛情」というと耳触りがいいけど、多分そんなあたたかいものではなく、ドロドロで生々しくて欲に塗れたものだ。 誰かの一番になりたい。 私を見てほしい。 私に興味を持ってほしい。 私を大切にして。 私に寄り添って。 私の味方でいて。 私を傷付けないで。 ずっとずっと、声にならない声で叫んでいる。 誰か私を助けて。この果てしなく暗いトンネルから連れ出して。 手を差し伸べてもらえても、心のどこかで虚しさと寂しさを感じてしまう。 だってあなたは私が一番じゃな

          愛、飢え、渇き