プロジェクトあるある(59)
本日のプロジェクトあるある:
「キックオフ時、メール本文にテキストベタ打ちされたタスクと日付を公式な『スケジュール管理表』として提示するプロマネがいる」
これはあるあるというか、昔あるお客様先(Z社としましょう)に半常駐してPMOサポートを行ったときの話です。
当時Z社では、誰もが知っている超大手企業(X社としましょう)のシステムを活用されていましたが、いろんな理由でそのシステムをアップグレードすることになりました。
そしてX社とのプロジェクトキックオフが行われ、私はZ社側のスタッフという立ち位置で参加しました。
そして出てきたキックオフ資料が、印刷物2枚。
1枚目は、事前にX社内からメールに書かれていたアジェンダ案をそのまま印刷したものでした。
え、資料として作成しないのか。。。
と思ったのですが、まあ大事なのは内容なのでいったんここはよしとしよう、と気持ちをおさめました。
お客様はこの時点ですでに不満げなのが伝わってきます。
決定的だったのは2枚目。これはスケジュール管理表でした。
なんとメールの本文にタスクと日付がテキストでベタ打ちされているだけ。
ガントチャートがありません。せめてWBSをExcelで作成していればまだしも、メールの本文にベタ打ちって。。。
ひょっとしたら作成が間に合わなくって、とりあえず下書きで今日は勧めるという事か、と思いプロマネさんにお聞きしました。
「これは仮の下書きで正式なスケジュール管理は別につくられるんですよね。」
プロマネさんは普通に
「いえ、このメールで管理します」
と。。
例えば契約額をかなり値切っていて、その代わりにドキュメント関連は極力簡素なものにするといった契約になっているのであればまだわかりますが、会議後、その部分もそれなりのお金を支払っていることをお客様から教えてもらいました。
にしても、これだけの資料でキックオフを終わらせようという姿勢がすごいな、とある意味感心しました。
その後のX社とのミーティングで、プロマネの他社との協調性のなさ、管理方法のずさんさ、設計ドキュメントの質の低さなど私はかなりX社に対して厳しく指摘をしました。
結局このプロマネさんは、X社から出てくるドキュメントの品質の低さ、他の会社との相互接続を行うためのスケジュール調整時、自分たちのスケジュールだけをごり押して一切歩み寄ろうとしない態度がお客様からひんしゅくを買ってしまいました。
お客様はZ社として正式にX社へクレームを入れ、このプロマネさんは早々に交代させられてしまいました。
後任のプロマネさんはきっちりしたスケジュール管理表を用意され、バランスよくプロジェクトを進めていただけました。
一応X社の名誉のために言っておきますが、アサインされたエンジニアは、超超超優秀な人でした。そのシステムに関することのみならず、他のシステム連携に関わる部分についても深い知見をもたれてましたね。
後日談ですが、このプロジェクトが終わってX社と打ち上げを行ったときに、後任のPMさんから衝撃の事実を教えてもらいました。
「前任のプロマネは、社内でも優秀なほうで、他のお客様では評判がよかったんです」
えええ。。。
あのプロマネっぷりから見て、いったいどんなお客様が満足してたんだろう。そしてなんで優秀って評価を受けるんだろう。。
さらに衝撃の事実が。。
「タカハマさんは、うちのブラックリストに入ってましたよ」
ええええええ!!!!
ま、まあ、確かに一度、私が遅れて会議に参加したとき、相手側の空気が変わってた気がする。。
まあ、私は目の上のたんこぶだったんですね。。
私から言わせれば、キックオフの資料をきっちりと用意し、プロマネの武器ともいえるスケジュール管理表がずさんじゃなかったら何も言わなかったんですよ。
ということでそれではまた!
日々感謝 m(_ _)m
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