Vol.411 4月9日 思いの丈

Z7 II + Z28-75mmF2.8 (75mm時 至近端)
Z7 II + Z28-75mmF2.8 (28mm時 至近端)

撮影時に心変わりしてピクコン変えちゃってるので表情が違いますが、同じ至近端でもコレくらい写り方が違う。ワイドマクロってパースが強烈でダイナミックな感じがするよね。テレ側だといわゆる「接写しました」って感じ。
背景に注目するとワイド側はザワザワしてるけどテレ側は整ってる感じ。

先日公開されたレビューのアザーカットです。

タムロンに同じ光学系のレンズあるよね。
以前からタムロンとニコンというか、レンズメーカーとカメラメーカーでは協力関係があるのは当たり前でした。
ここまで分かりやすいのって少数派だった気がしますが、良いレンズがあれば積極的に純正化していくのは個人的には良い事だと思います。
純正化の利点として挙げられるメリットってのが、通信品質。所詮はって言うと怒られるけれども、タムロンブランドで発売されるレンズってのはいわゆるサードパーティなので、どれだけ光学系がシッカリしていても通信では純正品質とはいかないワケです。
ミラーレスになってからカメラとレンズの通信はとても重要で、色々な部分でカメラとレンズはお互いに情報をやりとりして協調制御を行っています。AEやAFはもちろん調光やAWBにも影響しているし手ブレ補正でも通信は重要です。すべてが噛み合って初めて快適な動作を実現します。
例えば周辺光量の情報をAEやAWB制御で利用します。本当に周囲が暗いのか周辺光量で暗いのか、それだけでもAEやAWBの結果が変わってくるからね。他では距離情報はAFや調光で使います。焦点距離の情報は手ブレ補正だね。そういった感じで色々な情報をやり取りしています。

なので、純正同士の組み合わせによってのみカメラボディは最高の性能というか設計狙い通りに動作することが出来ます。
ソニーみたいにオープンマウント、つまりマウントの情報や通信の規格などを公開しているメーカーはありますが、ニコンとキヤノンは基本的に秘匿しています。自社の利益に通じる部分があるので企業として当然の権利だね。ただオープンにすることによって活性化が期待されるという面もあるのでどちらにも正当性があります。ソニーがオープンと言ってもすべてを開示しているワケじゃ無いと思います。だって純正GMと他社レンズじゃ連写速度が変わるしAF-Cの精度も違うからね。大体2倍コマ速とAF精度が違うので、通信速度が2倍違うのだろうな、と豊田は思っています。パナのWebサイト見ていても特定レンズとの組み合わせで倍速駆動する、みたいな文言あるじゃない?アレと同じことが起きてるんだろうね。同じ時間で2倍演算出来るならAF精度だって変わってくるってのは想像に難くないと思います。

Z28-75mmF2.8の話をすると、ユーザー側の意見としてはどうせなら光学系はG2が良かったよね、ってのはあります。かく言う私もそのひとり。
G2は本当に良いからね。
ただ、G1が悪いか?っていうとそういう事ではないです。でも、より良い新型があるならそっちにしてよ、と思うワケで。

レビュー本文中でも記述していますが、α7 IIIとかα7R IIIとタム28-75mmでテストした時の画像と今回のZ版で撮った画像を同じシーンではないですが見比べてみると、明らかにZ版のが写り良いんだよね。
カメラ側のエンジンの世代が違うからZのが印象が良くて当然といえば当然。でもZ版のがちょっとずつシャープだし、妙なボケ味になるシーンが減ってると思いました。

タムロンのレンズってところに注目すれば、タムロンレンズは経験上発売から少し時間が経った方が写りが良いです。製造が熟れて精度が高くなってるのかな?と。90mmマクロもG1の時は硬いと思ったんだけどG2になって凄く良くなってたり、24-70mmF2.8や70-200mmF2.8もそんな感じだった。70-200は光学が変わってたんだっけか?ちょっとアヤフヤです。
それ以外にはニコンのセンサーに最適化しているってのもあるかもね。とても微妙な調整だと思うけど、微妙な調整で写りが変わることがあるのが光学だと思っています。非球面レンズだってそうでしょ?年輪ボケが出たり出なかったりするのはそういう微妙な世界の積み重ねだからね。

ともあれ、公式にタムロンOEMとアナウンスしているワケではないので、あくまでも仮の話です。

このZ28-75mmF2.8を使ってみた感じは凄く印象良くて「コレでいいじゃん」って思いました。
フットワークが軽いフルサイズ用のF2.8通しのズームはそれだけでも存在価値があるからね。
S-Lineは良いけどデカイし重いし高い。比較すればそりゃS-Lineは良いけど、印象がガラリと変わるほど写りが違うか?と言われればそんなこと無いからね。耐候性とかタフネスとか、ギリギリのシーンでのAF精度みたいな使い方をするならそりゃS-Lineが良いと思うけど、普段使いには気楽に持ち歩けるサイズが良いと思います。
不満点はサテン調の塗装。冬場は乾燥した皮膚の粉が付着して萎えるし、爪が当たると擦過痕がしっかり残ります。もちろん拭けばすぐ綺麗にはなるけどね。
あと肌質との相性があると思いますが、私の場合はメチャクチャ手が荒れました。手の水分や油分を持ってくんだろうね。1日持って歩くと手洗い時にしみるくらいにはガサガサになりました。あとフード。Zはドイツもコイツもフードが凄く頼りないし質感も低い。これがニコンクオリティかい?


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