見出し画像

写真展に行って気付いた、私が写真を好きな理由

昨日、西武渋谷店で行われている
CURBONの写真展を仕事の後、見に行った。https://www.curbon.jp/pages/shibusei-curbon

そこで、私はなぜ写真を好きになったのか、少し腑に落ちた。

カメラを初めて買ったのは高校一年の夏。
携帯持ち込み禁止の中高に通っていた当時、
カメラを学校に持っていくことが許される文化祭は一大イベントだった。
その中でも一眼レフやミラーレス一眼などの所謂「画質のいいカメラ」を持ってきた子は一躍人気者になり引っ張りだこになっていた。
昔からどこか常に誰かに嫌われるのが怖くて、誰かに求められたかった私は、そんな友人たちが羨ましくて、アルバイトもできない当時としては貴重な5万円を握りしめ、SONYのミラーレス一眼を買った。

(結局、ミラーレス一眼など画質のいいカメラを持っている子は割と多かったのと、影響されて買ったことがどこか恥ずかしく、人気者になることはなかった)

(こんな写真を撮ってた)

そんなきっかけからまだまだガラケーの時代、
他の人よりちょっと「良い写真」を撮ることができる環境にあった。
ただその頃のわたしには「写真が好きだ」という感覚は特になかったように思う。
「画質の良い写真」を撮れるということに対する自負があった、それに尽きる。

そんなはじめて自分のお金でカメラを買ってから約8年が経った。
相変わらずSONYのαを使い(その当時買ったカメラは壊れたので、無償交換?してもらった2台目)、今はsupertakumarのレンズをつけてF値とか絞りとかを自分なりにいじりながらたまに撮る。

写真撮るの好きかも、と思い始めたのは4年くらい前。

やっとマニュアル機能を知った。ずっとオートで撮っていて、何とも何でか味気ないな…と思っていたところ、マニュアルというものがあるらしいと知りネットで調べなから色々と動かしてみた。
瞬時にピントを合わせられないし、いい感じだ!って思ってもあとあと見たらボケてるし撮りなおそうと思っても撮りたかった瞬間は終わっているし、そんな失敗は数知れずだが、ちょっとフィルムみたいな柔らかい世界を少しずつ出せるのが楽しかった。

もう一つは、友達の普段の姿をおさめることが楽しかった。それまでは「はい、ポーズ」と言って撮る写真がほとんどだった。それを、大学1年の時のバイト先に、辞めてから遊びに行ったときカメラを持って行って、同期や先輩、後輩の働いている姿を撮った。働いていた頃、刺激を受けていたみんなのきらきらした輝かしい姿を、写真という一瞬に切り取りあとで見返す事が出来た。自分が映っている写真じゃないのに、どこかすごい誇らしくて嬉しくて愛おしかった。

(その頃撮ってた写真)

それからは写ルンですやフィルムも手を出したりしたが、今の自分にはオールドレンズが合っている気がする。

それでも、やはりイベントごとや相当余裕がある休日でないとカメラを持ち歩くことがない。特に最近仕事で体調を崩し、外に出て何かを写真に収める余裕もなくなっていた。趣味は?と聞かれ、機械は持っているから「写真」と答えるが、なんで好きなのかわからなくなることもあった。

そんな中、昨日のCURBONの写真展に行った。
一度は行ったことがありそうなどことない場所で自分にも体験したことがありそうな日常を切り取った写真がたくさんあった。
忙しくて見過ごしてしまいそうな、「映え」を狙うばかり見過ごしてしまいそうな、だれかの大切な日常の一瞬がたくさんあった。

その中で見つけたmisuzuさんの一言。

カメラを始めた5年前も、今も変わらず「何気ない日常に小さな幸せを見つけた瞬間」が一番好きな時間である 。そして一瞬一瞬を大切に、一枚一枚を大切にしながら今日も今を残し、新たな世界を知る。

ああ、私の好きもこれに近いのかな、と思った。 私もやっぱり、電車の窓から差し込む綺麗な西日に想いを馳せたいし、それを「綺麗だね」と言っている親子に微笑みたいし、部屋のカーテンが揺れる心地の良い風を感じて夏の訪れを知りたいし、コップに氷をたくさん入れてホットティーを注いでそれが溶けていくのをゆっくり見ていたい。

私が好きな曲にこんな一節がある。

もしかして幸せは訪れるものでも待っているものでもなくて 今ここにあることに気がつくものなんじゃないかな誰かにとって「たかがそれくらい」のありふれた歓びでも 嬉しいと思えたら 特別じゃない 今日はもうきっと 美しい 美しい日なんだよなあSUPER BEAVER 「美しい日」

機械的に指示を受けた仕事をして、「こうした方がいいかも」と思ったことが却下され土日を楽しみにせざるおえない毎日に少し疲れを感じ、自分が好きな、求める世界って何だろうと考えていた日々でしたが、
わたしのすきな世界観とか、幸せってことがこういうことかもなあ、と思えた素敵な写真展でした。
行ってよかった。

#日記 #徒然 #CURBON写真展

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?