SNS時代の漫画家は、稼げるのか?

こんにちは。バズるマンガを作るのが得意な漫画編集者のやすす(@k_yasuda05)です。

SNS時代の漫画家は、稼げるのか?僕は稼げると思ってます。
ただ、キャリアが多様化しすぎていて先頭を走っている友人の漫画家たちは、それこそ道のない荒野を突き進んでいる感じです。

YouTubeでマンガ連載してアドセンス収益で生計を立ててる人や、雑誌で連載せずに無料で掲載できるメディアに掲載しまくって自費出版している人や、Twitterインフルエンサーとして広告マンガだけで生計を立ててる人等…いろんな生き方をしている。挑戦している姿が、とてもカッコイイ。

キャリアに正解はない。答えなんかないです。
強いて言うなら自分が幸せに生きていけるスタイルを見つけて、それを答えにすればいいんじゃないかなって思ってます。

今日の話で、これからキャリアを考えていくための選択肢になればいいなって思います。

読者がたくさんいれば、生きていける

かつてSNSがない時代。多くの人たちに情報を届けるマスメディアの数が、少なかった時代。放送や出版のみが、多くの人たちに情報を届ける手段でした。今は手段が増えてきた。それこそメディアは、個の時代とまで言われるようになった。個人個人が発信し、影響力を持つことが出来るようになってきた。(最近だと個の時代も終わって集落の時代と言われ始めてますが)

マンガを読者に届ける手段も多様化してきている。
漫画家デビューの仕方も、 

雑誌の新人賞に応募 → 入選 → 読切掲載 → 短期連載 → 連載開始(デビュー) → 単行本化

ではなく、

Twitterに投稿 → バズる → 単行本化

みたいな感じで、
デビューすら、すっ飛ばして単行本を出せるケースだってある。

読者がたくさんいれば、極論、お金は作れます。
そして読者を獲得する方法は、今の時代、めちゃくちゃいっぱいある。わかりやすい指標として、Twitterのフォロワーなんかは数値化されているレベル。

数値化されていれば、大概の目標にロードマップを敷くことが出来ます。
今日、一番言いたいことはココ。
自分が幸せに生きていくために。自分のキャリアをどう描くのか。ロードマップを敷こう。

単行本を刊行するまでのロードマップ

新人の漫画家に会うと、みんな口を揃えて同じことを言います。
「単行本を出したい!」「アニメ化したい!」
みんな考えていることは一緒。
目標に向けたロードマップを聞くと、みんな口を噤みます。正直なところロードマップを敷くのは難しくないです。

例えば、単行本化であれば、

・Twitterで5万フォロワーを超えている
・Twitterで10万いいね以上のマンガ投稿をしたことがある

上記のどちらかを達成していれば、単行本の発刊や連載のオファーは来ます。これはTwitterだけでなく、インスタだってYouTubeだってPixivだって同じようにロードマップを敷くことが可能です。

また、アニメ化であれば、単行本を単巻で◯万部発行するとか、累計発行部数◯万部を達成すると、オファーが来ます。

だいたいの目標は数字で、ロードマップを敷くことができる。
そしてココで重要なのは、自分がコントロールできる数字を目標にした方がいいです。

例えば、Twitterのフォロワー数なんかは自分の努力でどうにでもなるので、「目標:◯万フォロワー!」みたいな数値目標を掲げるのはアリ。
ですが、「目標:単行本◯万部発行!」は出版社の事情なので自分でコントロールできません。自分の努力でコントロールできない目標を掲げるとどうしようもなくなるので、あまりオススメしません。
(「単行本◯万部発行!」も数字でロードマップを敷けますが、マーケティングの話になるので割愛)

SNS時代。個の時代。自分の力で、どうとでも出来る。
そう出来るようになるために。僕は、個人個人がメディアになっていくのがいいんじゃないかなって思います。

自分自身をメディアした方がいいかも

スマホが普及してから私たちの可処分時間はテレビや雑誌だけでなく、数え切れないほどのゲームやSNSに時間を奪われるようになっていきました。

みんなが自分の時間を使うメディアやコンテンツを選べるようになってきた、ということ。さらにさらにYouTubeが、グイグイ来てます。個人のYouTubeチャンネルなんかは、もはやテレビ番組のよう。
もはや本当に自分が興味あるものしか選ばれないようになっていくのかも。と思ってます。

そんな時代の中で、重要なのは『自分自身がメディアになる』こと。

つまり、多くの人に選ばれるコンテンツを自分自身が発信し続けること。
ぶっちゃけ最近は、"多くの人"でなくても良い気がしてます。少なくてもいいから、熱量の高い濃いファンを抱えることが重要。かなと。

『自分自身をメディアにする』
例えば、下記のようなイメージ。

・Twitterで4ページマンガを連載する
・Instagramで育児や生活、動物にまつわる連載をする
・TikTokに描いたマンガのコマをカットして投稿してみる
・YouTubeで作業中の風景をライブ配信してみる

etc…

Twitterでインフルエンサー漫画家になった新人の話

2年ほど前に、当時20万フォロワーだった新人漫画家さんに話を聞いたことがあります。「キャリアについてどう考えてますか?」と。

その方は「企業案件」「エッセイ」「オリジナル」の3軸で生計を立ててると言っていました。

・企業案件…生活の収益源
・エッセイ…自己ブランディング
・オリジナル…将来への投資

企業案件が最も単価が高く、1ページ10万円〜(当時は驚愕しました…)。Twitterに自分が登場するカタチのエッセイ漫画を投稿し、ファンを増やし続ける。生計が安定した上で、自分が描きたいオリジナルのマンガを描く。というスタイル。ちなみに連載はナシ。完全に自由。

自分自身をメディア化し、多くのファンを抱える。ファンがたくさんいれば、作家の価値が上がる。作家の価値が上がれば、ページ単価が高くなる。

自分のコントロールできる数字を伸ばしていくことで、作家価値を向上させる。素晴らしいモデルですね。

この手法というかスタイルって。結構、再現性が高くってオススメしてます。

本日は、以上!

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それでは、今日も良い1日になりますように。じゃまたね。

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