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AIの発達

▼新年度が始まって1か月が過ぎました。note を更新しなければ,と思いつつ,つい先送りにしてしまい,その間にフォロワーさんも少しずつ増えてくださっているのに申し訳なく思っています。

▼ここ数か月,ChatGPTやStable Diffusionなど,AIを使った様々なサービスが台頭し,話題となっています。ぼく自身も,仕事で利用することが度々あります。たとえば,以下の画像は(仕事とは無関係ですが),Stable DIffusionで作成したものです。

A bathroom on the top floor of a luxury high-rise apartment in Manhattan. It has a large window with a view of Manhattan outside the window.

▼ "A bathroom on the top floor of a luxury high-rise apartment in Manhattan. It has a large window with a view of Manhattan outside the window." とプロンプトに入力した結果,このような画像が出来上がりました。他にも以下のような画像が作られました。

▼どれもなかなか雰囲気のある画像ですが,ランダムに生成されるため,気に入ったものが生成されるまで生成ボタンを繰り返し押す必要がありました。

▼そして,AIのこうしたサービスを利用するうえで最も重要なのが「プロンプト(prompt)」と呼ばれる指示文です。どのような結果が生じるかは,すべてプロンプト次第,ということになります。近頃では,ChatGPT用のプロンプトを中心に,効果的なプロンプトを集めたサイトや書籍まで出ています。

▼ChatGPTではプロンプトは日本語でも通じますが,英語しか使えないところもまだ多く,そのような場合,たとえば DeepL で日本語→英語に変換したプロンプトを使う,という方法もあります。

▼ところで,こうしたAIサービスを英語学習で利用するという方法も近頃注目されています。実際,ぼく自身も授業で生徒さんにこうしたサービスを紹介することがありますが,その際に必ず付け足すことがあります。それは,「AIを使って自分の書いた英文を直してもらったり,AIを使って英文を書いてもらった場合,その修正や英文が正しいかどうかを自分で見極める必要がある」ということです。

▼これはかなり前の話ですが,まだ現在ほど翻訳サイトの精度が高くなかった頃,日本のあるレストランでレジの横に飴が置かれていて,「どうぞご自由にお取りください」と日本語と英語の両方で書いてありました。しかし,その英語の文面が明らかに文法的に全く誤ったものになっていて,どうしてこんな英文が書かれているのだろう,と不思議に思いました。

▼そこでふと思いついて,とある翻訳サイトで「どうぞご自由にお取りください」という日本語を英語に直してみたところ,そのレストランに書かれていたのと同じ英文が表示されました。それで合点がいきました。おそらく,そのレストランの従業員がこのサイトを使って翻訳し,その結果できた英文をそのまま書いてしまったのでしょう。

▼ちなみに,当時,そのサイトで「彼と私は瓜二つだ」という日本語を英訳させると,"He and I are two melons." と訳されたことがありました。誤った英文であっても,ユーザーがその真贋を見極めることができなければそれが正しい表現だと思って使ってしまう可能性があるわけです。

▼もちろん,「彼と私は瓜二つだ」というのは,「彼と私はそっくりだ」という意味の慣用表現ですから,翻訳サイトがそれを訳せなかったと非難するのはお門違いかもしれません。しかし,利用する側は通常,そこまで深く考えずに入力しますから,出てきた結果が正しいと思い込んでも無理はないはずです。

▼ちなみに,念のため,たった今DeepLで「彼と私は瓜二つだ」と入力したところ…

"He and I are melons."

という回答が返ってきて,「ああ,やっぱりまだそこまでは難しいんだな」と思わされました。


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