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落合陽一「 幽体共鳴する空性の桜 - Phantom Resonance of nulled cherry blossoms- 」を観に行ってみた件

渋谷駅直結の「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」。昨年11月30日に竣工した、オフィス・住居・商業施設などがある新たな複合施設です。落合陽一さんの新たな作品が展示されたので行ってきました。


ステートメント

若い頃も一瞬で過ぎ去り、白髪頭の老年を迎える。人の営みは日々変わらないが時間は過ぎていき、人生もまた一炊の夢のようである。計算機自然における質量ない桜もまた質量のある桜との間を行き来し、その往来の中に人の人生や営みを連鎖させ続けている。本作品は環境と無限反射LEDミラーの様子をリアルタイムに生成AIで変換するとともに、計算機自然における共鳴する桜の姿を描き出す。

落合陽一

技術解説

1960年代から見られるビデオマトリクス手法と古典的なビデオフィードバックループを無限反射の高輝度LEDミラーとカメラの間で撮影し、リアルタイムにディフュージョンモデルによる変換を行い映像生成を経て、ビデオフィードバックループに還流することで映像を再起的に生成している。それらのプロセスに生じる映像・音声・プロンプトを変換し音声と映像の相互の接続性を生じさせている。

落合陽一

作品

無限反射の高輝度LEDミラーと、複数の映像を一つの画面上に並べて表示した(ビデオマトリクス手法)高輝度LEDディスプレイ

作品は、上下に配置された高輝度LEDディスプレイと四方をハーフミラーで構成された装置があり、無限に反射する空間が広がっているかのような錯覚を生み出します。この装置は、昨年末に秋葉原で開催された「 Reflector∞:Resonance of Electrical Echoes 」の装置に、3Dホログラム装置「3D Phantom」が組み込まれたものでした。

この無限反射LEDミラーを、会場の天井に設置されたカメラで撮影し、撮影された素材はリアルタイムにディフュージョンモデル(画像を段階的に少しずつ変化させていく技術)で加工されてディスプレイに映し出されます。このプロセスを繰り返し行うことで、絶えず新しい映像として生成され、結果として無限に新しい映像が創出され続けられています。

無限反射LEDミラーを撮影し、撮影した映像を加工しディスプレイに映し出している

よって、無限反射LEDミラーとカメラの間に人が通れば、その人も撮影されてリアルタイムに加工され、新しい映像となってディスプレイに表示されます。

また、複数のビデオ画像を一つの画面上に並べて表示する技術、ビデオマトリクス手法を用いて、一つの統合されたビジュアルエクスペリエンスを作り出していました。

1960年代から使われている方法で、複数のビデオ画像を一つの画面上に並べて表示する技術

この展示は、3月24日(日)まで開催されており、このスペースには10:00~18:00入ることができます。

18時以降も映像は生成され続けており、扉の外から鑑賞は可能

ライブパフォーマンス


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