短編小説「こんなはずじゃ」
「さとる!!」
ついに隠してあったテストが見つかった。
小学5年生のさとるは母の雷鳴のような怒りの声に、全身がギクッとした。
さとるは国語のテストの点数が悪かったので、引き出しの中にかくしていたのだ。
だが、今回の母の声はいつもと違い、いつもよりいっそう怒りの割合が大きい。
「さとる!!早く来なさい!!」
母の怒りの割合がどんどんと増している。
今回も説教2時間コースだろうとさとるは予測した。
さとるは決心を決め、母のいる部屋へ恐る恐る入った。
部屋に入ると、怒りのオーラでい