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2022年上半期のコロナちゃんを振り返る

2年経ってやっと「自分事」になったコロナちゃん

今年1月からのオミクロンで陽性者数がぐんと増えたのは皆さんご存知の通りで、僕のお客さんとそのご家族からも多くの陽性者が出た。
2021年まで、多くの人にとって「テレビの中の脅威の感染症」だったものがやっと身近に現れ、自分事として考えるようになった時の皆さんの主な感想は「ここまで制限してたら生活が成り立たない」だった。

子どもが通う保育園が1週間休園。再開すると思ったらまたさらに1週間の休園と、休園ループにハマる人。もしシングルマザーだとその都度仕事を休むわけで、経済的にも大変な危機だし、なにより「自身が陽性者でもなく濃厚接触者でもないのに生活が制限される」のだ。

お受験を控えたお子さんを持つ人も何人かいて、その中には「同居家族が濃厚接触者になっても受験不可」という学校があり、試験の数日前から受験する本人と母親以外の家族がホテルに滞在、なんていうこともあった。子どもの受験直前というだけでも相当な緊張感なのに、「濃厚接触者になったら子どもの受験が台無し」という謎の緊張感が上乗せ。

テレビの中の感染症が身近に現れたにも関わらず、ウイルス自体の恐ろしさを語る人が一人もおらず、みんな行動が制限される恐ろしさを語っているのだ。未曾有のコロナ対策禍だったということがわかる。

特別視されなくなったコロナちゃん

3月頃からお客さんのコロナちゃんに対する恐怖度もガラッと変わった。
人間は同時に二つ以上のことを怖がれないので、「濃厚接触隔離の刑」をくらう恐怖で気持ちがいっぱいになると、もうコロナちゃんのことは全然怖がれない。次々感染していった身の回りの人たちが「3、4日寝込んで治った」ならなおさらだ。専門家は「素人にこの病気の恐ろしさはわからない」と言うけれど、「もうインフルエンザと似たような扱いで良いんじゃない?」という感想を持つようになるのが自然じゃないだろうか。

2020年は同居家族が発熱したというだけで(コロナではない)、念の為キャンセルしますという人もいたけれど、今年の3月頃になると「感染して症状はましになったけど検査キットを使うとまだ陽性になる、それでも行っていいですか?」という人が出てきた。もう全然気にしてないのである。こちらは2年前から気にしてないのでもちろん断りなんかしない。

神奈川県は1月から発熱外来、保健所がパンクしたので、「抗原検査キットで陽性が出た時点で(受診なしで)各自自主療養を始めてください」ということになった。この抗原検査は街のお医者さんでもやっていたけれど(キットがなくなったので検査できませんという病院もあった)、陽性なら即帰宅して自主療養開始。発熱してしんどい人でもコロナなら院内にさえ入れない。発熱という人間にとって一番メジャーな体調不良を町のお医者さんが2年も診ないのだ。

家族と同居してたらしてたで「うつす不安」を抱くが、一人暮らしで療養するのもまた不安だろう。部屋に一人閉じこもり、「悪化していったらどうしよう」という思いが体調に作用してどんどん悪化していく人もいる。これはまずいと思った時にすぐ診てくれる病院が近くにあったら不安感は全然違ったはずだ。

特別視されなくなってきたのに、仕組みが変わらないせいで煙たがられるコロナちゃん。「どこの病院でも診てくれる日」はいつ来る?

コロナちゃんをどう扱うのがベストか

陽性になって「どうやって過ごせば良いですか?」と聞かれることもあった。どうもこうも、しんどいなら風邪の時と同じようにお水を飲んで寝るしかない。「コロナだから大変なことになるかもしれない」という気持ちが一番療養の妨げになるので、普段通りで良いですよとお伝えしていた。

整体には風邪の効用といって、風邪を引くこと自体が体の調整であり、自然の健康法であるという考えがある。コロナちゃんを風邪の効用として考えて良いのかどうかずっと考えてきたけれど、感染した人たちを見ている限り同じで良いのかなと思っている。

オミクロンで弱毒化したと言う人もいるけれど、「特別な治療を受けずに回復する」ことは、あの検閲の厳しいGoogleでさえ騒動初期から載せている。

去年の5月や8月に感染した人もいたけれど、その時から風邪同等の症状だった。後遺症が残る人もいない。咳が続くのは風邪でもあるし、だるい・体力低下は当たり前。だって数日寝てたんだもん、病み上がりなんだもん。

ワクチンの有無に関しても、打った人も打ってない人もどちらも似たような症状だ。未接種で感染した人・感染したと思われる人もけっこうな人数いるけれど、入院が必要になった人はいない。「未接種で感染すると悲惨なことになる」「未接種の人が病床を逼迫させる」って言った人、ちょっと出てきてください。

打っても打たなくても大して変わらないのは浜松市が出しているグラフを見れば一目瞭然。なぜこんなに変わらないかといえば、もともとの重症化率が低過ぎるから。打った人の増加率と未接種者の重症化率に関連はないので、「打った人が未接種者の重症化を防いでいる」なんてこともない。

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なぜ日本でこれだけ死亡者が少ないかという説明はどれもしっくりこない。マスクの着用率もワクチン接種率も日本より低く、かつ死亡者も少ない国があるからだ。逆にアメリカの死亡者はなぜこれだけ多いのかという森内医師の以下の説明はしっくりくる。

森内医師のスライド1
森内医師のスライド2

スライドが使用された森内医師の発表動画はこちら(35:05〜)

動画は子どもについての話しだけれど、結局大人も同じで極端に肥満の大人、極端に肥満の子どもに日本ではなかなか出会えない。にもかかわらず、「アメリカでは子どももこれくらい亡くなっている」と、アメリカ同等に恐れなさいと専門家が言い続けていないだろうか?日本の子どもは本当にこれだけ抑圧された生活を強いられる必要があっただろうか?

感染力が低くて毒性が強いウイルスに対しては、一時的に家に閉じこもるという方法が有効、というかそもそも怖くて家から出られないだろう。
逆に感染力が高くて毒性が低いウイルスに対しては、生活習慣医療体制の充実度が深く関わってくる。生活習慣の良し悪しをクローズアップし過ぎると肥満警察の登場になってしまうけれど、「アメリカほど心配しなくていいよ」とは頑なに言わなかったのはなぜかと考えた時に、やっぱりワクチンなのかなと思ってしまう。

コロナは外交問題だという人がいた。タミフルみたいな薬でも大量に使ってくれる日本でワクチンを売らない手はない。生活習慣的に日本はさほど心配しなくて良いなんて知れたら接種しなくなる…って書いてると陰謀論だと言われるのでやめます。


さて、あなたの周りに現れたコロナちゃんはどんな表情だったでしょうか?
テレビで見た通りの猛威を振るいましたか?

「身の回りの人全員が風邪同等の症状だったけれど、それでもコロナは脅威の感染症だ。」

身の回りで現実に起きたことよりもテレビで見たことの方が現実として感じられるのであれば、それは少し危険な気がします。「コロナが怖い」という気持ちは身をもって体験した出来事から生まれていますか?テレビで見たイメージだけで怖いと思い続けているなら、現実との擦り合わせが必要です。

この2年間身の回りで現実に起きたことはなんなのか、僕は何度も振り返っています。

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