旅と旅行
この２つの言葉。
辞書で調べるとどちらも「今いる土地を離れて、よその土地へ出かけること」と書いてある。この２つの言葉を同じように使っている人も多いと思います。
でも、わたしはこの２つの言葉について、割と明確な違いをもってとらえていて。そしてそれに今日改めて気づいたという話です。
旅と旅行。
似ているようで全然違う言葉のオハナシ。
旅
自分が「旅」という言葉を聞いて直感的に感じる印象は「自分という存在を最大限ぶん回して、知らない土地に行って様々なことを全力でやって、全力で体当たりして、そして様々なことを吸収する」とでも言うんだろうか。簡単に言うと大学生の貧乏ヒッチハイク旅みたいな感じ。
最近で言うと、１年前に行った北海道一周旅行（草）なんかがそれに該当する。今、「旅行」って言葉使ったけどｗ これは国語的に「旅行」って言葉を当てた方が、適当に見えるだけであって、自分としては「旅」のカテゴリに入れた方が、めちゃくちゃしっくりくる。
日本を徒歩で縦断。
四国お遍路さん
ユーラシア大陸ヒッチハイク（懐かしい）
なんかもこのカテゴリー。
「旅」と聞いて思いつくワードを思いつくままに挙げてみると
・あてもなく
・ふらふら
・身一つで
・貧乏
・バックパック
・ヒッチハイク
・安宿
・旅人
・アナログ
なんとなく想像つくんじゃないかなと思います。
キングオブ深夜バスに乗って、新宿から博多まで行くのも自分の中では「旅」です。
旅行
「旅」に対して「旅行」という言葉は、もうすこしハイソなイメージがあります。その旅程にちゃんとお金を投入して、よいホテルに泊まって、宿泊先で美味しい料理を食べて、お金をかけて様々な体験をして、かけたお金の分だけ上質なサービスを受けて。
というように、自分の中で「旅行」という言葉には「お金」がセットでついてきます。
「旅行」という言葉に対して、わたしが直感的に感じる言葉は
・ホテル
・キレイ
・コース料理
・サービス
・お金
・きらきら
・ハワイ（なぜ）
・無駄を省く
・お買い物
「旅」は自分の身ひとつで、様々なイベントを作り出したり、体験をしたりして行くところを「旅行」ではお金のパワーで苦労することなく、その体験にありつくことができる。
逆を言うなら「旅行」ではお金さえあれば、なんでも楽にできるところを
、お金が無いがゆえに「旅」では、自分の力で一からやっていかなければいけない。
ってことなんですかね。
旅と旅行どちらが好き＿？
これは好みの問題だと思います。お金をかけて、すっごい高いホテルに行くような旅行が好きな人もいるし、貧乏旅が好きな人もいるだろうし。
自分はそんな「旅行」をしたことが無いからなのかもしれないけれど「旅」の方が好きです。
旅の効用という旅行記のボスみたいな本があるんですが、その本では「飛行機よりも鈍行列車の方が旅そのもののプロセスを楽しむことが出来る。飛行機はプロセスを省略してしまうので良くない（意訳）」みたいなことを言っていた気がします。
この意見は自分も賛成で。例えば札幌から東京へ行くとき。
大多数（おそらく９割以上）の人は、所要時間２時間の飛行機で新千歳から羽田まで行くと思うんですが、自分は苫小牧～大洗～水戸～東京のフェリー航路➕電車➕バスでわざわざ２６時間かけて行くことにしています。急ぎじゃなければ。
（その代わり安い。札幌駅～東京駅までフェリー、バス代全部込みで片道１万円）
水平線の先の先まで海が広がる景色をデッキの上から独り占めできるフェリーを誰も使わないなんて、本当にもったいなすぎる。
で、そこから先も東京までは一筋縄では行けないわけで。またその道中がとても楽しくて記憶に残るんですよね。
この26時間ルートは、東京まで全自動でナビゲートしてくれる訳じゃなくて、途中自分で交通機関を探して頑張らなきゃ行けない区間が存在したり(大洗～水戸間など→チケットに含まれてない)、1万円チケットの有効期限が2日間と決まっているので、途中で道草したり迷ったりすると、チケット自体が失効する可能性のあるサバイバルルートでもあるのです(記憶が違ってたらごめんなさい)
なのでおもしろい。
まあ、ここがヒコーキならあっというま。
びゅーんで気がつけば羽田です（まぁ、そんなわたしも帰りはいつもヒコーキ使ってますがｗ）
楽しいし、船からの景色は心癒されるし、みんな船使えばいいのにっていつも思ってます。
そんな船上からの写真はこちらをどうぞ
かわいい子には旅をさせよ？
余談ですが、今日の話を考えていた時に思ったのですけれど、「かわいい子には旅をさせよ」という言葉の中に出てくる、「旅」とは、「旅行」のことではなく「旅」のことなのかなぁと思ったり思わなかったりしました。
ということで、年末にでも東京行こうかなと思ったりしました。
おしまい。
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