知識に投資する

20代、30代の頃は洋服や流行りの雑貨など自分が欲しいと思ったものにはお金を惜しまず使っていた。手に入れた時の優越感に浸り、また新しいものを手に入れての繰り返し。今思うとただの浪費だが、ものを所有する事が生活の豊かさのようなものだった気がする。

今はものを買うことにはそれほど興味はなくなったが、昔と比べて増やしたい欲求が増したものがある。それは「知識」だ。

20代、30代の頃も語学などの知識を身に着けるため行動は起こしていたものの、学ぶ基準が自分の興味があるものやなんとなく仕事に役に立ちそうなもので学ぶものを選んでいたが、最近になって自分の知識がどれだけ狭く偏ったものなのかを痛感し、もっと幅広い知識を身に着けておくべきだったと後悔するようになった。

きっかけは前職が倒産して求職の合間にたまたま見たビジネス系YouTubeだった。なんとなく役に立ちそうで見たのだが、お金のことや社会情勢、これからを生きていく上で大切なことなどこれまで聞いたことない情報がたくさんあった。私がどれだけ無知だったかを強く反省した。某ビジネス系YouTuberさんの「身銭を切って勉強していますか？勉強を続けないとどんどん貧乏になりますよ！」の言葉はしっかりと心の中に刻み込まれている。

その日から私はさまざまな本を読むようになった。毎日のように書店に通って気になる本は即購入した。自分には難しそうな本も躊躇せずに購入し、知識をインプットすることに夢中になった。するとどうだろう？一冊の本を読み終わると知識が増える喜びを感じるようになってきた。そして新しいことを芋づる式に吸収したい気持ちが増した。

特に、お金や起業についての本は今まで知らないことがたくさんあった分読んでいてとても新鮮だった。この知識があればあの時ひどい目に遭っていなかったかもしれない、会社に属しなくても生きていく手段はあるんだなど、本を通じて新しい世界に出会うことができた。このような有益な情報が1000円ちょっとで手に入るなんてなんてコスパがいいことか！

さらにお金について詳しくなりたいと思い、先月ファイナンシャルプランナー検定を受験したり、簿記の通信講座に申し込んで学習を始めた。「いまさら簿記？」と首をかしげる人もいるかもしれないが、お金に不自由しない生活を送るためには簿記3級とファイナンシャルプランナー3級の知識は最低限身に着けておいた方がいいと知り、今までお金についてちゃんと考えてこなかったことを反省し、今からでもお金に困らない生活を手に入れようと思い切って投資した。

まだまだ知りたい知識は山ほどある。私は凡人だから天才より知識の習得には時間はかかるとは思うけど、学びたいこと、習得したい知識にはどんどんお金を投資していきたいと思う。ものは盗まれたらなくなるけど、知識は盗まれない。できる限りたくさんの知識を習得して、唯一無二の存在になりたいと思う。