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「InDesign」 変更しておきたい設定メモ

こんにちは、DTPオペレーターのあきづきです!
今回の記事は、「InDesignを使う上で設定しておきたい基本設定」の備忘録的メモです。

前置き

a. 今回の紹介内容について

今回の記事では一部、書籍の種類やハウスルールによって、最適な設定が異なる場合があります。
基本は既存の組版ルールを最優先に、適時適切な設定を行ってください。
 

b. 設定の変え方

InDesignでは「開いているドキュメントの有無」によって、設定内容の反映範囲が変わります。
今回のように「基本設定として毎回反映したい内容」を設定する際は、何もドキュメントを開いていない状態で設定します。

InDesign_設定変更

環境設定

上部メニュー「InDesign」 > 「環境設定」から変更します。

a. 高度なテキスト

・デフォルトのコンポーザー:Adobe 日本語単数行コンポーザー

InDesign_高度なテキスト

 

b. 組版

ハイライト表示オプション
・H&J 違反:ON
・カスタマイズされたトラッキング / カーニング:ON

InDesign_ハイライト表示オプション

個別調整されている箇所をハイライトする機能。
赤字修正の時など、個別調整箇所を探すのに便利な機能です。

 

c. 欧文組版

・二重引用符:“”
・引用符(アポストロフィー):‘’

InDesign_欧文組版設定

いわゆる「まぬけ引用符」を防ぐための設定。

  

d. 表示画質

・デフォルト表示:一般

InDesign_表示画質
 

画像の表示画質を変える設定。
高速 → 一般 → 高品質の順に画像が綺麗に表示されますが、画質が高くなるほど、PCへの負荷も高くなります。(※処理が重くなる)

通常のDTP業務では「一般」を基本として、綺麗な画質で確認したい時だけ一時的に「高品質」に変えることで、処理速度が安定しやすくなります。

 

e. 黒の表示方法

・RGB および グレースケールデバイスでの黒の表示オプション:
 すべての黒を正確に表示(出力)

InDesign_黒の表示方法

「黒」と「リッチブラック」の差を正しく区別するための設定。
画面上でより正確に確認できるように、こちらを選択しておきます。


段落パネル

段落パネル
・禁則処理:弱い禁則
・文字組み:行末受け約物全角/半角

段落パネル(右上オプション内)
・禁則調整方式:調整量を優先
・分離禁止処理:ON
・自動縦中横設定:2桁
・連数字処理(欧文数字を除く):OFF
・縦組み中の欧文回転:OFF
・全角スペースの行末吸収:OFF
・欧文の泣き別れ:OFF

・Adobe日本語単数行コンポーザー:ON

InDesign_段落パネル設定

禁則処理:強い禁則だと、パラパラした文字組になりやすい
連数字処理:分離禁止がかかりすぎるので、手作業で微調整する方が良い
全角スペースの行末吸収:字間が空きすぎることがあるため、OFFが推奨

※こちらの設定は、主に下記の動画を参考にさせていただいてます。
※文字組の話はとても奥が深く、書籍自体の特長や、クライアント様
・制作会社によって、基本の組版ルールが大きく異なる場合があるので、既存の組版ルールに則って、適時適切な設定を指定していきます。


リンクパネル (パネルオプション)

必要に応じて、それぞれ「コラムに表示」をONにすることで、リンク関連の各種情報を、リンクパネルに表示できます。

InDesign_リンクパネルオプション

※チェック内容に応じて、自分は下記の項目をONにすることが多いです。

カラースペース:色情報を表示
編集後のPPI:配置解像度を表示
拡大・縮小:「配置サイズ」および「変倍の有無」を表示
形式:拡張子を表示
フォルダー0:保存フォルダー名を表示(※Links配下にあるかを確認)


文字組アキ量設定

自分で0から設定するのはとても難しい、文字組アキ量設定。
文字組にとても詳しいおぢんさんが作られた設定が、+DESIGNINGの公式サイトにて無料配布されています。

DTP界隈ではとても有名な設定で、自分も組版ルールに指定のない案件の時に使わせていただくことが多く、とてもオススメな設定です。


参考書籍

森裕司さん著書のInDesignパーフェクトブックにて、環境設定について書かれたChapter01は無償で公開されています。
より細かい環境設定は、こちらを参考にするととても勉強になります!


新バージョンインストール後の設定

最新バージョンが発表された時に、古い環境を引き継ぐとエラーになることがある話について、お〜まちさんが詳しく紹介されています。
おかしいな?と思ったら、下記も設定すると安心そうです。


おわりに

今回は自分がいろいろなセミナー・書籍を拝見する中で、「この設定が良い」と耳にすることが多い設定を中心に、なるべく汎用度の高い内容をまとめてみました。

記事内でも軽く触れさせていただいた通り、文字組周りの設定に関しては同じ制作会社内でも、「案件毎に組版ルールが異なる」場合があります
まずは既存の設定を確認し、特に指定の組版ルールがない時には、今回紹介させていただいた設定も参考に、適時適切な設定を行ってください。

以上、InDesignを使う上で設定しておきたい、基本的な設定の紹介でした。


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