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今伝えたいこと

視界がゆがんで、一気に手が冷たくなった。
ものすごい速さの心臓の鼓動が聞こえて、息が苦しかった。
世界から色がなくなり、体の震えが止まらなかった。
もう一人の自分がどこかで見ていて、そっちの自分が「”世界から色がなくなる”って、本当にあるんだ」と冷静に思っていた。

在宅勤務中、その知らせは突然やってきた。
同じチームで仕事をする仲間が天国に旅立った。
土日をはさんでその前の日まで、一緒に仕事をしていた。
いつものように、お疲れー!と言ったのが最後になってしまった。
あの焼豚卵飯が、最後の一緒のお昼になるなんて。
特製ソース付きで、糖質高いっすねーとか言いながら完食していた。

毎日毎日話をして、アイデアを出し合って、助け合った。
斜め向かいの席で、パーテーションをはさんでおしゃべりをした。
みんなが帰って誰もいなくなったオフィスで、遅くまで来期の計画について話し合ったのはつい先日のこと。

娘ちゃんにデレデレの、ストイックなアスリート。
我が道を行き、仕事も趣味も全力投球。
エネルギーに満ち溢れる優しい人。
スマートなビジネスマン。まだ30代。

その彼がもういないらしい。
次に会社に行っても、椅子を低めにしてデスクに埋まるような角度で座ってエナジードリンクを飲みながらパソコンに向かう彼には会えないらしい。
デスク回り、むちゃくちゃ散らかってっぞ。
知らせを聞いて数日が経つが、何が起こっているのか、私はまだ理解できていない気がする。
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私は、noteに自分のストーリーを書く意義みたいなことがよく分からなくて、このページをなかなか更新できずにいました。特に誰かに伝えたいことがあるわけでもないし…と思っていました。でも、今日、書かなければと猛烈に思いました。1人でも多くの人に伝えなければいけないことがあるから。

生きてほしい。
みなさん、いろいろあるけど、生きてください。
どんなに気をつけても避けられない事故とかもあるけど、
でも生きていてほしい。
どうか、お願いだから、生きていてください。

この記事を見つけてくださる方が1人だったとしても、その方にどうしても伝えたい。

生きていることは当たり前じゃなくて。
だから1日1日を本当に大切に、感謝しながら生きていなければと思います。

この件はもう少し気持ちの整理がついてから書こうと思いましたが、今すぐに誰かに届けなければと思ったので今日書きました。
読んでくださりありがとうございました。


(今日の1枚は、2023年2月、みんなで登った高尾山頂から見た富士山。あの日はパーフェクトな1日だったね。)

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