自作キーボード(Corne V4 Cherry)のキーマップの変遷をまとめてみた
「Corne V4 Cherry」という自作キーボードを購入してから、自由にキーの配置(キーマップ)を変更できるツールを活用し、キーマップの最適解を探す日々を過ごしています。
これまで、キーボード側が指定したキーでしか入力ができなかったキーボードから、自分の好きな位置にカスタマイズして配置できる自作キーボードの面白さに気づいた今、どんなふうに考え、今のキーマップに至ったのかをまとめてみようと思います。
現在のキーマップ
まずは、現在のキーマップはこちら。Corne V4 Cherryは40%キーボードなので、数字キーやFnキーがそもそも存在しません。
そのため、「Remap」というツールを使って、レイヤー0〜3までの合計4つのレイヤーを組み合わせることでキー入力をします。また、特定のキーを押しながらの状態で違うキーを入力でき、ひとつのキーで2倍活用の幅が広がります。
レイヤー0: デフォルト配置+α
デフォルトのレイヤー0は、通常のレイアウトにしています。理由は、他のキーボードを使ったときにあまりにも違和感がある配置にすると感覚を戻すのが大変になるため。ただ、通常キーボードよりもサイズが小さいため、Caps LockキーやFnキーなど、自分の使用頻度の低いキーは外しました。
また、右端のキーについても使用頻度の低いキー( | や 右shift)を外しています。!や?、@、# などの記号キーや、1〜9までの数字キーについては、レイヤー1にまとめました。
レイヤー1: 記号+数字キー
レイヤー1は、入力する回数の多いキーをひとつのレイヤーにまとめています。レイヤー0の親指エリアのキーを長押しするとレイヤー1に切り替えるように設定しています。
かねてから、数字キーは上に横並びになっていて入力しづらいなと思っていたので、レイヤー1の左側9つ分を電卓のような配置にして、数字の入力ミスを極力減らすように工夫しています。Num1は、半角数字の1になります。数字は基本的には半角でしか入力しないため、日本語入力の状態でも半角(変換なし)で入力してくれて便利です。
また、右側は記号系のキーをまとめています。文章を書くときによく使う「!」や「?」から、「@」、「#」などは右手のセンターポジションから動かず入力できるように、できるだけ近い場所に配置しています。Macroにしているのは、かな入力の状態でも記号キーを半角で入力させるためです。
このように、自分がよく使うキーを自由に配置できるところが自作キーボードの醍醐味だと感じます。
レイヤー2 : RGBの調整
このレイヤーは通常は使っていません。なので、今は適当に、RGB周りの設定・調整などをするためのレイヤーとして使っています。
レイヤー3 : 矢印キー + 左手の拡張
レイヤー3は、主に矢印キーを使うためのレイヤーです。このキーボードを使うまではHHKBを使っていて、右Fnキーを押しながらカーソルを移動させる方法に慣れてしまったので、このレイヤーでもそのマッピングにしています。
また、左手のホームポジション(f)を押しながら隣のキー(g)を押すとBackspace、斜め下のキー(b)を押すとEnterになるようにしています。これが結構便利で、右手を使わないと入力ができなかったところが、左手だけで完結できるようになるのです。ここの拡張はもう少し最適化したいと思っています。
・・・
こんな感じで、今のキーマップを紹介しました。ここからは、これまでのキーマップ変遷を紹介していきます。
1. キーマップ 真似期
最初はどういうキーマップにすればいいかわからなかったので、とにかくいろんな人のレビューを見ながら、その人のキーマップを真似してみました。基本的にはキーボードのレイアウトを踏襲した上で配置する人が多い印象でした(たぶん他のキーボードも併用するから、あまりに変則的な配列にすると移行が大変になるからだと思う)。
当時は新しいキーボードを買ったばかりで、自由にカスタマイズできるからこそ、「あれもやってみよう、これもやってみよう」と可能性無限大になって途方に暮れてしまうことがありました。その当時を振り返ってみて思うのは、初心者は玄人のキーマップを真似するところからはじめるのが順当だなと感じます。
そして、Corne V4 Cherryは分割キーボードかつカラムスタッガード配列(縦にキーをズラしたレイアウト)になっている関係で、ミスタイプが連続。これまでのキーボードとは仕様が全く異なるため、全然うまくいきませんでした。
最初はあまりにミスができなくて絶望したのですが、しょうがないので、タイプ練習あるのみ!身体に新しい配列を覚えさせるため、仕事終わりと休日にe-typingを毎日やることにしました。
最初は点数が毎回低かったのですが、続けていくとだんだんと点数が上がっていくのが楽しくて毎日続けることができました。キーボードは仕事にも使える道具でもあるけど、それと同時に趣味でもあるので、楽しみながらできたのは結果オーライでした。
2. キーマップ 凝りまくり期
最初のキーマップに慣れていく段階で、「このキーは使わないから思い切ってカットしてしまおう」「むしろこのキーはよく使うからすぐ届くエリアに移動させよう」など、自分なりの改善アイデアが出てくるようになりました。
この段階では、自分にフィットするようなキーマップを追求するフェーズです。具体的には、レイヤー1に数字キーを、レイヤー2に記号キーをまとめることで、レイヤーをMAXまで使い込むことにしました。
レイヤー2の記号キーは、かなりカスタマイズしました。takashicompanyさんの記事を読んで、キーマップのコンセプトに感銘を受けたからです。
通常キーボードを見てみると、普段は使わないキーが実は結構あることに気がつきます。例えば、 「^」や「$」などはほとんど使わないので、ただでさえ少ないキー数なのでカット。その代わり、「!」や「?」、「@」、「#」、「*」(箇条書きを書くときに使う)、「/」(Slackなどで呼び出すときに使う)などは右手のセンターポジションから動かず入力できるように、できるだけ近い場所に配置しています。
そして、レイヤー3では矢印キーや、キーボードショートカットを仕込んでいました。例えば、Cleanshot Xによるスクショ(command + shift + 4)やTextSnipperによるテキスト読み取り(command + shift + 2)などを仕込んでいました。
また、fキーやjキーなどのホームポジションのキーを押している間にレイヤー3に切り替えることで、左手だけで文字削除(backspace)や改行(enter)ができるようにしてみたりと、キーマップの奥の深さを実感しました。
3. キーマップ シンプル期
そして今のキーマップに至ります。
キーマップに凝りすぎるとこのキーを押したときに何が入力されるのかわからなくなると思ったので、キーマップの変更はほどほどに留めておきました。やりすぎの一歩手前ぐらいにするのがちょうどいいなと思います。
Corne V4はRemapに対応していたのでそれを使いましたが、レイヤーはアップデートをしたタイミングで保存しておくと、後で切り戻しが出来るので便利です。Gitのバージョン管理に近いかもしれません。
…以上です!
みなさんが自分にフィットしたキーマップを見つけられるようになる、もしくは、自作キーボードの世界が面白そうだなと思ってもらえたらうれしいです。
自作キーボードの世界の面白さは、YouTuberの瀬戸弘司さんの天キーレポート動画がめちゃくちゃわかりやすかったです!次回は絶対行きたい!!
この先の内容については、Tool Journal参加者限定での閲覧とさせていただきます。
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今回は、自作キーボードのキーマップを紹介しましたが、そろそろいろんなアプリのレビュー比較記事もやりたいなと思っています。最近こんなアプリ見つけたからレビューしてほしいなど、コメント・要望お待ちしています!
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