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Notion COOが日本のユーザーに初めて語った、「なぜNotionは生まれたのか」

7月21日に、Notion COOのAkshayを招いて開催した「それ、Notionでできます #2」。そのときに、ノースサンドの黒沢さんが彼にインタビューした内容を、文字起こしして記録しようと思います。これまでもNotionメンバーへのインタビュー記事(英語)は掲載されていたものの、日本語でのインタビュー記事は今回のイベントが初です。

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■ Notionが目指すのは、誰もが自分のワークフローをつくれること

ー まずはAkshayの自己紹介と、Notionについて紹介をお願いします。

まず、開催してくれてありがとう。東京に来るのは2度目で、とても好きなのでまた来れてうれしいです。Notionとは、2012年の創業時から創業者たちとは知り合いで、実は私はその当時は投資する側として関わっていました。そして、1年前にビジネスをスケールアップさせるためにCOOとしてジョインしました。

Notionは、いろいろな人がいろいろな使い方ができるところがとても好きで、今日もみなさんがいろいろな整理をしている様子を見せてもらえてうれしかったです。

Notionの長期的なビジョンとして、「エンジニアじゃない人たちでも(エンジニアリングに強くない人でも)自分たちのワークフローを作成できるようにすること」があります。自分の母親のようなコーディングの知識がまったくない人たちでも、Notionを活用して、生産性向上のためにクリエティビティを発揮して欲しいと考えています。

ー 今のアクティブユーザー数は?

開示はしていないんですが、だいたい100万人以上くらい。日本は4〜5番目に大きい市場ですね。(ここで参加者がワッと沸く)

ー なぜNotionが生まれたと思いますか?

Notionは『レゴブロック』みたいなツールだと思っています。ツールをブロックのように組み合わせ、自分たちで自由に作ってもらって、生活をよくするワークフローを作ってもらいたいという思いから創業しました。

[編注] テキスト、箇条書き、画像、埋め込みなど、Notionのコンテンツはすべて “block” と呼ばれる単位で構成されるのですが、なぜそう呼ぶのかはレゴブロックが理由かもしれません。
What is a "block"?
Why We Built Notion
Start here

ー ver2.0からかなり使いやすくなったと感じていますが、今後の開発の予定は?

ver.1.0は、ノートとコラボレーションのみでした。ver.2.0から、「データベース」機能が追加されました。このデータベースによって、コンテンツを構造的に表現できるようになりました。

ver.3.0(=次のバージョン)では、Notionを外の世界とつなげれるようになる予定です。つまり、APIを提供することで、ZapierやGitHubなどのツールと連携して、様々な情報をNotion上に集めることができるようになります。

例えばエンジニアチームならGithubと連携して、Notion上でGithubプロジェクトを管理できるようになったり、NotionからGithubへPushできるようになったり。あとは、カレンダー連携もできるかもしれません。

■ 2〜3週間に1回のペースで、新機能をリリース中

ー 開発スピードと品質が素晴らしいとユーザーとして感じていますが、Notionの開発体制はどうなっていますか?

早いと感じてもらえてうれしい。でも、Notionチーム内ではこれでも遅いと思ってるんです(会場笑う)。

今は2〜3週間に1回のペースで、新機能をリリースしています。今のアーキテクチャになるまで創業者たちで3〜4回ほど組み立て直していて、今はひとつの変更でMac・Windows・iOS・Androidなどすべてのプラットフォームに変更が反映されるようにして開発スピードを上げる工夫をしています。

ちなみに開発チームは、8人のエンジニアで実装しています。

ー 8人のエンジニアはどうやって機能を開発していますか?

Intercomを使ってユーザーからもらったリクエストを管理しています。例えば、「日本語検索の使い勝手が悪い」というメッセージがユーザーから来た場合、サポートメンバーはそのリクエストに対してタグを付与します。

このタグを毎週カウントして、開発の優先度を決めています。実際、検索機能の不備は他の言語でも発生しているため、プライオリティが高いです。このプライオリティが高いタグに対して、8人それぞれが別々の機能を開発している状況です。対処すべきタグはすでに700近くあって、向こう2〜3年はおなかがいっぱいですね(笑)。

ー どうやってNotionの品質を担保しているんですか?

まず、メンバーとの共有認識をもって開発とデザインをすること。開発要件に対してRFC(Request For Comments)を起票して、デザインとともに設計を進めます。実際にコーディングに入る前段階で5〜6回はレビューし、コードは他のチームメンバーとCTOのSimon(26歳だそう!)が必ずレビューしています。このフェーズで徹底的に削って、本当に大事な “コア” となる機能だけを残しています。

ー そのシンプルなポリシーはどういう考えから来ていますか?

創業者曰く、「見た目をシンプルにしてバックエンドをパワフルにしたい」という思想が最初からあります。初見のユーザーに難解な印象を与えたくないからです。シンプルさの追求は、創業当時からのポリシー。簡単なことではないですが、常にシンプルさを突き詰めるようにしています。

ー ちなみに、全体ではどれくらいメンバーがいますか?

全体で24名のメンバーがいます(同じサンフランシスコのオフィスで働いているそう)。うち8人がエンジニアで、8人はコミュニティーサポート。Notion画面右下の 「?」マークから、彼らとコンタクトが取れるようになっています。

今はだいたい24時間以内の回答を目指しているけど、もっと回答スピードを上げたい。英語以外の言語でもサポートできるようにしたいと思っています。

860億の評価額の記事を読んだけど、今後もNotionを開発し続けますよね?

えぇ、そう思っています。1960~80年代の黎明期に先人たちがコンピュータに“生産性の向上” という夢を見たように、Notionもこのツールを通して人々を豊かにしたいと考えて開発をしています。

もし今の時代にOfficeソフトをつくったらどうなるのか? ─── もともと80年当時につくられたExcel、PowerPoint、Wordは、これからはひとつのall-in-oneツールとして連携するべきだろうと考えてNotionを開発しています。まだ当分、その夢を諦めることはないですね。

ー ありがとうございます!これからも楽しみにしています!

■ APIは実装中、2019年内に提供されるかも?

Akshayへのインタビュー後、数名から質問を受ける時間を設けました。

ー 質問1 : APIはいつごろの提供を予定していますか?

2〜3ヶ月でbetaが提供される予定。APIは提供すると、後戻りが難しいので慎重に実装中です。

ー 質問2 : Notionを私の会社に導入したいのですが、どうやって進めたらいいですか?

ミニマムスタートがおすすめ。エンジニア向けだったり、マーケティング向けだったり、営業向けだったり。テンプレートがあるからそれらを活用してもらえたらと思います。

[編注] Notionは最近、積極的にTemplateを提供しています。やはり、彼らとしても「all-in-one」なだけにどう使っていいのか分からないという人が多いという現状をどうにか打破したいと考えているようです。
Notion Template Gallery
あとは、サポートとガイドの説明がかなり豊富なのも素敵なところ。そしてそのまま使い方の参考にもなります(罫線用の画像をつくっているのもかわいい)。
Help & Support

■ スペシャルサンクス(ノースサンド)

今回の記事は、ノースサンドさんの以下noteを参考にして、一部の質問・回答の順番を入れ替え、意訳して構成しました(間違ったところがあったらすみません)。ありがとうございました!

ちなみに次回開催は、8月20日。すでに40名定員で埋まってしまいましたが、開催した際にはレポートを書こうと思います。


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また見にきてください!
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noteディレクター / 整理・整頓・アレンジが得意で、Product Hunt巡りが日課です。週3日の自炊で使い切れるレシピ集「#週3レシピ」の撮影・試食を担当しています。月2ぐらいのペースで更新予定 / 日記は https://note.com/byyriica
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