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友達TOMODACHIツーリズム

南アルプスで外国人観光客向けツアーをしてみようというプロジェクト。2回目の勉強会が7月27日に開かれました。24人集まってくださいました(学生2名含む)。

今回のテーマは「外国人が、自分のまち、コミュニティに来るって、どんな感じなのだろう」と想像してみることです。

まずは、このプロジェクトのコーディネーター、三浦岳人さんによるレクチャーから。テーマは「外国人観光客と接するって、どんな感じ?」です。

1年半、東京で外国人向けの自転車ツアーをやってきた三浦さんにとって、ツアーとは、外国人ゲストが「驚いてくれて、おもしろい話をしてくれて、むちゃくちゃ感謝される」ものだといいます。

また、ツアーをして気づくことができたのは「年齢、性別、国籍、人種の垣根が驚くほどない」こと。ゲストのみなさんは、話す言葉が違うだけで、同じ人間であり、互いに個人を尊重しあう。それが三浦さんの実感だそうです。

「ほんとうにそうなのかな。話がよすぎるのでは」と思われるかもしれません。しかし、これまで40か国以上から2000人の外国人ゲストを迎えた三浦さんは「ほんとうにそうなんです!」と力強く言い切っていました。

確かに僕は一度、三浦さんに聞いたことがあります。「毎日、知らない外国人と1日一緒にいるって、疲れませんか?きょうのツアーはいやだなと思ったときはありませんか?」と。そのときも三浦さんは「1日もない」と言い切っていました。

なぜ、こんなことが起きるのか。その理由は「友達になるから」です。

ゲストが友達になるからこそ、コミュニケーションが深くなるし、ツアーが終われば感想を言ってくれ(時には注文も)、Tripadviserに口コミまで書いてくれる。そしてなによりツアーが楽しくなる。三浦さんの話を聞いていて、「南アルプスでやってみたいのは、一般的なインバウンドツアーではない。友達ツーリズムだ」とひらめきました。

ゲストのみなさんに「外国人観光客が家のまわりをうろうろしていてもいい、おもしろいかもと思う方?」と聞いてみたら、ほぼ全員の方が手を挙げました。

そこで「外国から初めて南アルプスに来る友達にどう楽しんでもらうのか、どこに連れて行きたいか、どのようにもてなしたいか」を書いていただきました。するといろいろ出てきました。南アルプス自慢のフルーツや中野の棚田を楽しんでもらうだけではありません。駄菓子屋、お気に入りの居酒屋、「うちの家、うちの畑、うちの山」、「一緒にご飯をつくる」、「一緒にサイクリングする」など、実に多様なもてなしプランが出てきました。まさに「友達ツーリズムだな」と感じました。

参加者のなかには、すでにツアープランを温め、ノートに書き出してくれた人までいました。

勉強会が終わったあとも、参加してくださった方たちは「実は隠れた美しいスポット(田んぼ)がある」「地元のディープな居酒屋はインパクトあり」「農閑期ならぜひツアーをやってみたい」など、ワクワクした表情で話してくださいました。ここまできたなら、次回の勉強会は、ツアーのアイデアをもっと詰めてみたいなと感じました。

この勉強会、毎月最終金曜日に、南アルプスの古民家コミュニティスペース「Yolo宜sawanobori」で行います。次回は8月31日(金)18時30分からです。どなたでも参加できます。詳しくは「宜」のfacebookページでもご案内します。

最後になりましたが、佐藤農園さん、すももの差し入れ、ありがとうございました。完熟したすもも、甘くてびっくりしました!

この記事は、山梨県立大学地域研究交流センターの運営委員である兼清慎一が書きました。(2018年7月29日)

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