転職に有利⁉　情報セキュリティマネジメント試験とは

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験（Information Security Management Test）は、組織の情報セキュリティを確保するために必要な基本的なスキルを認定する試験です。この試験は、情報セキュリティマネジメントの計画、運用、評価、改善を通じて、組織をサイバー攻撃などの脅威から守る能力を測定します。試験は、情報処理推進機構（IPA）によって実施され、ITの高度化やインターネットの普及に伴うサイバー攻撃の巧妙化・複雑化に対応するための人材育成が目的です。　

試験対象者

試験の対象者は、業務で個人情報を取り扱う方、業務部門・管理部門で情報管理を担当する方、外部委託先に対する情報セキュリティ評価・確認を行う方、情報セキュリティ管理の知識・スキルを身に付けたい方など、幅広い分野の人々です。また、ITパスポート試験の合格者がステップアップとして受験することも推奨されています。

試験の時期と手数料

試験はCBT（Computer Based Testing）方式で年間を通じて随時実施され、春期（4月）と秋期（10月）には筆記による方式の試験も実施されます。受験手数料は7,500円（消費税込み）です。

情報セキュリティマネジメント試験は、組織内の情報セキュリティを強化し、様々な脅威から情報資産を守るために重要な資格であり、関連する知識とスキルの向上に役立つ資格として注目されています。

試験の合格率

情報セキュリティマネジメント試験の合格率については、年度や試験回によって異なりますが、一般的には50%から70%台の範囲で推移しています。例えば、2023年度（令和5年）10月の試験では、合格率は69.8%でした1。令和4年度秋期の試験では、受検者数15,420名に対して合格者数は8,018名で、合格率は52.0%と報告されています。

試験の合格率は、受験者の準備度や試験の難易度によって変動するため、これらの数字はあくまで参考としてご覧ください。試験に向けての適切な準備と対策が合格への鍵となります。もし詳細な統計情報をお探しであれば、情報処理推進機構（IPA）の公式ウェブサイトにて最新のデータをご確認いただけます。どうぞご参考になさってください。

転職に有利か

この資格は情報セキュリティに関する基本的な知識とスキルを証明するものであり、資格保有者を好む傾向があります。何も資格がない人よりは勉学に励む姿勢への信頼を得ることに繋がります。

セキュリティに関する知識があることは、IT業界だけでなく、一般企業においても重要視されています。情報セキュリティマネジメント試験に合格することで、情報セキュリティ関連問題を防ぐ基本的な知識があることを証明でき、転職・就職で有利になる可能性があります。

ただし、資格だけが転職成功の決め手ではありません。実務経験やその他のスキルも重要な要素です。情報セキュリティマネジメント試験は、転職時のアピールポイントの一つとして有効ですが、転職を成功させるためには、資格を補完する形での経験やスキルのアピールも必要です。転職市場における需要と供給のバランス、および個々の職種や企業のニーズに応じて、資格が転職に与える影響は異なります。