No.1 『ユニクロ』 人材採用に見る秀逸
柳生会長兼社長の優れた経営力は言うまでもないが、外部からの人材採用にもユニクロの秀逸さを感じる。
雑誌「オーシャンズ(OCEANS)」の太田祐二元編集長が6月16日付でユニクロに入社した。編集長つながりでいうと、「ポパイ(POPEYE)」の木下孝浩元編集長がファーストリテイリングには18年5月に入社している。木下さん(直接の面識があるわけではないが)は執行役員として、ブランディング、マーケティング、店頭コミュニケーション、商品デザインなどを担当しているという。太田さん(こちらも直接の面識があるわけではないが)の役職や担当などは非公表のようだが、編集長の経験者を相次ぎ招いてくるあたりに柳生会長兼社長の優れたセンスを僭越ながら感じた。
世のトレンドを俯瞰的に捉えて、売れそうなもの、流行りそうなものを見つけてくる、あるいはその流れをみずから作り出す資質を備えるのが編集者であるとすれば、ユニクロが身を置くアパレルの業界においてもその能力は遺憾なく発揮されることであろう。これは単にファッション雑誌だからユニクロとの親和性が高いというだけでなく、そもそも編集者の持つ目利き力がブランディングやマーケティングと本質的に相性が良いということである。そのことを柳生会長兼社長は見抜いているのであろう。
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