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認知行動療法って??#1

皆さん、認知行動療法ってご存じですか?

うつや不眠症に悩まされている方は、皆さんの身の回りにもいらっしゃるかもしれません。今や「日本人の約15人に一人」がうつ病を経験し、「成人の20人に一人」が何らかの睡眠薬を服用している状況のようです。
 参照元 *厚生労働省が配布するマニュアル *日経メディカルの記事 

うつ病のような精神疾患の治療には抗うつ薬を中心とした薬物療法と同時に精神療法として【認知行動療法】の併用も注目されています。

今日は認知行動療法の概要について少しだけ書いてみたいと思います。

認知行動療法の歴史

1970年代に米国の精神科医であるDr. Aaron T. Beckがうつ病に対する療法として開発したものが【認知行動療法】です。うつ病に限らずさまざまな精神疾患に対する治療として用いられ、副作用がなく効果が見込める&再発予防効果があるということから、欧米を中心に世界中に広まりました。

日本でも1980年代以降から注目されはじめ、さまざまな効果検証は行われているのですが、現状では保険が下りない自由診療という位置づけのため、普及が進んでいないのが現実です。

認知の歪み

ある出来事起きた時に、瞬時にうかぶ考えやイメージを「自動思考」と呼びます。ただ、精神疾患を患っているとき、物事を正確に捉えられず、マイナス思考や自責の念など極端に偏った考えを持ってしまいます。これを先述のDr. Aaron T. Beckは「物事の受け取り方」や「ものの見方」のゆがみ=「認知のゆがみ」と提唱しました。認知行動療法ではこの「認知」に働きかけ、ストレスを軽減していきます。

認知行動療法

具体的にはカウンセリングによって行われます。まずは考えやイメージ(認知)、気分や感情、それによる行動、身体的反応を書き出してもらう、もしくは面談を通じてそれらの「自動思考」に気づいてもらいます。気分や感情、身体的反応は自分の意思でむりやり変えることが難しい一方で、ネガティブな「考えやイメージ(認知)」・「行動」に関しては、自分なりに工夫したり、違う選択をすることができるため、この2つにフォーカスし、状況を改善させていくのが認知行動療法になります。そして、カウンセラーも問題解決のためのチームメンバーとして伴走するので、傾聴・共感するだけでなく、信頼関係を築き、質問を通しての相互コミュニケーションをしていきます。

参照:伊藤絵美. 認知療法・認知行動療法カウンセリング. 星和書店.2005, 198p


認知行動療法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
マーケターとして本業のお仕事をしつつ、カウンセラーとして伴奏できるようになるため週1回スクールに通って勉強中です。

来談者中心療法との違いやそもそも認知行動療法を学ぶきっかけなどはまた今度書いてみたいと思います!

では。

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