【雑感】人的資本に関する情報開示を調べてみる①
最近のトレンドと思いつつ、自分の中で理解が浅かったので改めて、記事を見つつ、整理していく。
大枠がわかりやすく、記載されている記事を読みつつ、
リンクアンドモチベーションが発行した人的資本に関する情報開示のガイドラインである「ISO 30414」認証取得した「Human Capital Report 2021」を参照して、イメージしていく。
以下、簡単な問いベースで整理。
・人的資本とは何か?
人事領域でよく利用される人的資源(Human Resource)と言われることとはニュアンスが異なる。
資源は、コストとして消費されるものであり、効率的に少なく回すのが良いという考え方だが、人的資本(Human Capital)として捉えた場合は、
「ヒト」を磨くことで利益や価値を生む存在として捉え、発生する費用はコストではなく投資として捉える。
・人的資本開示の背景 なぜ、いま開示する必要があるのか?
2020年8月、米国証券取引委員会(SEC)が上場企業に対して、人的資本に関する情報開示を義務付けを行なった。
米国での流れが、日本企業へも影響をしていっている。
具体的にどのような指標を開示すべきとされているか?
2018年12月にISOがHRMに関して、社内で議論し、社外へ公開すべき指標をガイドラインとして整理、公開したものが存在。
上記は、あくまで雇用の流動性が高い米国を基準として考えられているものであり、持続的な企業経営かどうかを測る指標であるという目的のもと、日本版に解釈し直して開示していく必要がありそう。
調べてみてのメモ
・開示を行うことにより、企業経営にどのような影響がありそうか?
人事:
昨今のジョブ型対応や在宅を加味した労務対応に加えて、かなり業務負担が増。また、開示指標の前提とある事業戦略への理解がより問われる。
持続的な人的資本の管理という意味において、各リーダのパイプラインマネジメントや育成機会の提供、リテンションなどの施策が定量に基づき施策を打ち、検証するスキルがより明瞭に求められそう。
現場のマネジメント:
人的資源ではなく、人的資本であるというスタンスを入れ替えた上で、成長の機会を研修や、異動、日常のOJTで提供し続ける
必要が改めてありそう。人口動態を考えるとどう考えても限られた人的資本の中で組織を運営をすることが求められる。
・リンクアンドモチベーションの開示資料を見て感じたこと
対外向けに自信を持って示すためにも、社内で日頃から人的資本のあり方について議論を行わないと、いきなり開示できないと改めて感じた。
※退職率のくだりとかも人材観として社内外でずれるとそれだけ炎上しそう。
・企業として大事にしていることをベースにあった上で、各指標をどのような位置付けでおいているかどのような施策を行なっているかを語る
・開示が目的でなく、事業戦略に対して、持続的な人的資本経営とは何か?自社は何を大事にして、何を行なっていくかが議論されていくことを通じて、人的資本から見た持続性が高まることが大事そう。
参照URL:
リンクアンドモチベーションが発行した「Human Capital Report 2021」
https://www.lmi.ne.jp/ir/library/h_c_report/pdf/h_c_report_2021.pdf
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