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Black Gives Way to Blue (Alice in Chains) #私を構成する42枚 より

#私を構成する42枚
より10枚目の紹介はAlice in Chainsの『Black Gives Way to Blue』(2009年)です。

Alice in Chainsのボーカルといえばレイン・ステイリーという方は多いでしょう。
彼が残した3枚のアルバムはどれも素晴らしいと思います。
しかし、私的にAlice in Chainsはこの『Black Gives Way to Blue』が衝撃を受けたアルバムになります。

高校時代、私に洋楽を教えてくれた友人はAlice in Chainsが大好きで、当時リアタイでセルフタイトルの3rdアルバム『Alice in Chains』が発売された時で、それを貸してくれました。

すみません、当時はよく分からなかったです笑

まだ洋楽初心者には敷居の高い感じがしました。
特にこの3rdは一聴しただけだと、かなり地味であることは今も感じます。
しかし、これぞAlice in Chainsというグルーブがあります。
当時、グランジが流行っており、NIRVANAはかなりハマっておりました。
彼らの作品も『In Utero』は1stのようなキャッチーさはほとんど感じさせなかったように思います。それでも聴きこむとかなり好きになれた作品です。

という流れもあり、Alice in Chainsをその後聴くことはありませんでした。
ボーカルのレインが亡くなったこともあり、活動を停止したAlice in Chainsの名を聞くことはしばらくありませんでした。

そんな中、新ボーカルを入れて再始動したのが2008年。
そして2009年発表されたのがこの『Black Gives Way to Blue』です。
懐かしいバンド名を久しぶりに聞き、何となく試しに購入してみました。

1曲目『All Secrets Known』のイントロにおける歪みのアルペジオからノックアウトされました。
おおーーーー!
かっこええ~~~

その後の展開も超絶カッコよく、その余韻をいい意味で吹き飛ばすキャッチーな2曲目『Check My Brain』はセールス的にも成功したシングル。
このリフのクォーター・チョーキングが最高にカッコいい!
このグルーブ感、これぞアリチェン。
タイトルのイメージ通りイカれた曲です。

このアルバムに捨て曲はない、そう確信しました。

後半は一聴すると地味に思える曲が続くように私には思いますが、じわじわボディブローにように効いてきます。

特に、『Private Hell』からラストを締めくくるアルバムタイトルナンバー『Black Gives Way to Blue』の流れは秀逸です!
ちなみにこの曲のピアノはエルトン・ジョンが弾いているようです。

グルーヴィでメロディアス、素晴らしい作品です。
そして何よりも、レインというカリスマボーカルの後釜として入ったウィリアム・デュヴァール はレインとは全く違いますが、凄くバンドにフィットしています。
しかし彼が全ての曲でボーカルをしているわけではなく、ボーカル兼ギターとしてギターも弾きます。
Alice in Chainsのソングライティングをしているのほ基本的にギタリストのジェリー・カントレルです。
本作から彼が正ボーカルとして素晴らしい歌声を披露しています。
レインに近いのは彼かもしれませんが、私はジェリーの声が大好きです。

ツイン”ボーカル兼ギター”編成となった新生Alice in Chainsは、曲の完成度も上がって円熟したハイレベルな作品をその後も作っています。

そしてこの編成で一度来日(横浜)しましたが、しっかり参戦することが出来ました。(音響は残念だったけど)
洋楽を教えてくれた例の友人と一緒に。