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その12 がっつり取ったど~

入院3日目 

「昨日はお疲れ様でした。」

そう言われながら、執刀医の女医先生が病室にやってきた。

「昨日の手術ってどういった内容だったのですか?」

「そうですね…🚑⚡️🎃🌸😊でしたよ!」

「へ〜そうだったんですか〜…」

正直なところ、その時は全て理解しきれなかったアホ。

後程じっくり時間をかけて振り返って整理してみたところ~

手術(執刀)時間は30分弱くらいで、皮膚癌を切除するときに、周囲を1センチくらい余裕を持って切除。そこを周囲の皮膚でより合わせることができなかったため、左足の太ももにあった皮膚を移植した

というわけでありまして、皮膚癌のサイズ以上に「がっつり」えぐり採られちゃった

「太ももを診せてください」

女医先生が来られた目的は、移植するための皮膚を採った左足の太ももを処置するためだったみたいで、ベッド周囲のカーテンレールをシャ〜と閉めると、患部を見せるようそう言われた。

「ひょえ~超グロテスク〜」

その時に、僕も術後初めて見ることになった患部は、親指くらいの長さの傷跡がザックリ残っていて、両端の皮膚をより合わせて黒い糸で縫い合わされている。(後頭部の患部は目視できないけど、そこは丸わかり…)

「うん、良いですね!」

失神寸前の僕とは違って、女医先生は冷静沈着!

そこをしっかりと消毒してから、周辺を広くカバーする大きさの防水透明フィルムを貼ってくれた。

「これで、首から下はシャワーを浴びてもいいですよ!それと、退院は明日で、数日後と年明け早々に外来受診に来てくださいね!その後は今のところ未定です」 

(マジで?明日退院?まだ後頭部の患部を一度も診ていないのに…)

「明日ですか…早いんですね…だ…大丈夫なのかな…」

まだダメ
まだダメ〜シャワーは首から下!

「大丈夫です。ただし、くれぐれもシャワーは首から下ですよ!頭部は濡らさないでください。ただ、処置は必要ないですから…」 

(そうは言うけどさ~首から下のシャワーでも、誤ってシャワーのお湯が患部にかかったらどうするんよ…怖くて浴びれんわ…)

「わ…わかりました。ところで後頭部(患部)は…」

外来で診ていきます。あと、それ似合っていますよ!」 

「えっ?なにが…です?」 

被っている帽子です」

「あ~これの事ですか…」

帽子というのは、後頭部の患部を隠すために持ってきた「華美じゃなくって、病院でも職場でも被れそうなニット帽」

学生のころに受けた開頭手術後に、看護師さんが作ってくれたものを思い出して、格安のものを数枚購入して荷物に忍ばせていたんよ~!

「えっと、これ被ると、見た感じが普段と大きく変わら似かな~と思いまして…」

「私も、術後はどうされるのか気になっていましたが、そうすると目立たなくなりますからよかったです」

「ありがとうございます!なるべく被るよう心がけます。」 

先生は処置が済むと病室から出ていかれた。僕は、帽子を被ったまま病室から食堂へ…明日のリフトタクシーを予約するため電話をするのでありました。

◉学生のころに受けた開頭手術については以下を参照ください。

ー つづく ー


いかがでしたか?

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