その11 拍子抜けのことばかりだな…
「髄芽腫の5年生存率」から考えて、10~20代のうちに再び脳外科的な手術が長い時間かかって行われるんじゃないかと気が気でなかった僕。
それが、あれ以来の手術は20年以上経過した40代で、脳ではなく皮膚であり、それも比べられないくらいの速さや過程?…
(予想していたのと全然違うやん…)
ストレッチャー?病室のベッド?に寝た状態で病室へ戻りながら、ちょっぴり拍子抜けする僕。
そもそも、今の時点で意識があること自体、僕には腑に落ちないこと…
(ま〜悪い方に想定外ではないからいいけどさ…)
「点滴は外せないけど…これからどうします~?」
しばらく病室で安静にしていると、看護師さんがやってきて僕にそんなことを言われた。
「えっ、寝ていなくていいんですか?」
「ええ、きつくなければですが…」
「それなら…」
ずっと横になっている必要はないのなら、車いすに座っているほうがマシだと思った僕。
(あっそういえば…)
起き上がった初めて気が付いたんだけど、手術した場所は後頭部なのに、今まで仰向けで寝ていた…
疑問に思った僕は、看護師さんに急いで質問!
「えっと…今まで仰向けで寝ていたんですけど、大丈夫なんですか?」
「えっ…あ~大丈夫ですよ!」
看護師さんが言うには、後頭部全体をカバーするほど大きな絆創膏?で頑丈に保護されているみたいで、仰向きで寝てもOKなんだとか…
(そうは言うけどさ~…)
いくら頑丈に保護してるとはいえ…やっぱり怖い!
寝ること自体が怖くなった…
消灯まではベッドに座っていることに決めた…
「そろそろ抜きますね!」
午後8時くらいになって、病室に看護師さんがやってきて、ずっと入っていた点滴を抜いてくれた。
ようやく解放された気分だ!
その後すぐに訪れた消灯時間は、横になるのが怖くて仕方がなかったけど、手術で突かれていたのかな?結局は睡魔を我慢することができず、横向きで寝ることにしたのでありました…
めでたしめでたし?
ー つづく ー
いかがでしたか?
今回送った「僕からの手紙」が、何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、とても光栄です!
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できましたら、これからもたくさん手紙を送りますので、どうか目を通してほしいです。
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