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私版、おいしい牡蠣フライの食べ方


2024年になって約2週間、いやもうほぼ3週間、皆様いかがお過ごしでしょうか。

新年になり、皆さんはこんな書き出しのブログやコラムをいくつ読んだのだろう。

きっと皆んな新年を迎えて気合を入れて新しいことを始めてみるか!と、腕まくりでもしながらこんな書き出しの文章を書いているのではないだろうか。

わくわくでいっぱいだよね、分かる分かる。



何故なら私も今実際わくわくしているからだ。

体裁上、「皆様いかがお過ごしでしょうか」なんて開口一番偉そうに聞いてはみたものの、何を隠そう私は他人の2024年の意気込みや生活、覚悟には特に興味がない。

私の中にある今のわくわくが消えてしまう前に、私の2024年の抱負や今の気持ちを出来るだけ多くの人に聞いて欲しい。の気持ちが少しの濁りもなく100%である。

私にとっての皆さんへの質問は、「はい!私の話す番です!皆さんちゅうもーくっ!!」の合図だと認識いただいて間違い無い。それでもただ「聞いて聞いて!」で話し始めるよりは、相手にテーマを予め教えてあげる、話題について相手自身も考えるきっかけをあげるという点において、ただ注目を集める掛け声に比べるとレベルの高い集合の掛け方を行なっていると自負している。

今日は、2024年初の投稿、私の人生の中での初めてのnote記事であるから、自己紹介をしていきたいと思う。



文章を書く楽しさを覚えた学生時代

私は幼少期から文章を書くのが好きだった。


小学低学年の頃、国語の授業の中で「物語を描いてみよう!」なんて私に持って来いの取り組みがあった。私は張り切りすぎて原稿用紙20枚分のオリジナル物語を書き進めたものの、結局物語の冒頭も書き終えることなく取り組み時間が終わってしまった。勿論、そのため物語が完成する日を迎えることはなかった。

(ちなみに私が書いていた物語の内容は、兄弟かなんかが宝島に冒険に行く話だった。家でたまたま宝島の地図を見つけた兄弟が、宝を探しの冒険に行こうとする話だったが、主人公が「よし!宝島へ行こう!」と意気込んだところで授業時間の関係で強制終了を喰らい、実際まだ本編にも辿り着けていないままお蔵入りとなった思い出の作品だ。)

小学高学年の頃、2つ下の弟が毎年出される夏休みの読書感想文に苦労していた時、弟が宿題をサボって母に怒られるのを見るのが嫌で、弟の代わりに弟の分の読書感想文を書いた。

なんとか、その時も持ち前の文章力を発揮し、課題図書もまともに読まず、接続詞を散りばめながら原稿用紙3枚分の読書感想文を書き上げた。

(その時書いた読書感想文を読んだ父に、「文章の構成は上手いが、課題図書を読んでいないのがバレバレだ」と最高の褒め言葉をもらったところまで完璧に記憶している。)


中学校の頃、友達にたまに手紙を書いたが、その手紙が褒められることが多かった。

「本当に今あなたが話してるみたい」「手紙が面白い」なんてコメントをたくさんもらったことを覚えてる。

(あと、文章を書くことより厳密には言葉を使うことが好きで、中学卒業の時に30人弱いたクラスメイト全員にキャッチコピーをつけてそれを動画にまとめたりもした。将来の夢はコピーライターだった。)


高校生になり「さすがにもう私の文章力を披露する場面はないだろう」と思っていたが、3年生の2学期、大学入試に作文を書くことがあるらしく、今度は自分の考えを自由に作文していい現代文の授業が始まった。

私は文章を書くのは好きだが、ストーリーを進行していかなければならない小説や、相手を想定してある程度の分量で簡潔に話をまとめなければならない手紙より、もっと自由に自分の世界の中で作文できるエッセイのようなものが特に昔から好きだった。

高校生の作文の授業の1つ目のお題は今でも忘れない。「自己紹介文」だった。


でも高校生になってさすがに、「私の名前はーーで、趣味はXXで、」なんで作文は逆にセンスが問われすぎてハードルが高い。プレッシャーしかない。

幸いにもその時に課せられた自己紹介文はそんなものではなく、「自己紹介なんて限定的に考えなくても、好きなものについて簡単に書いてみれば、文章の中に自分が現れることで、結果的に自分を表現することができる」という少々婉曲的な自己紹介を促すものであった。

(ちょうどその時に現代文の授業で村上春樹の「おいしい牡蠣フライの食べ方」について習っていたから、実践してみよう!という感じだった。)


『雑文集』-「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」 村上春樹


高校生の時の私版「美味しい牡蠣フライの食べ方」

お題からセンスの問われるこの作文の授業は、私の個性を最大限に発揮できる至福のひとときだった。

私が選んだお題は「英語」だった。

別に英語に特に興味があったわけでも、英語がペラペラだったわけでもない。ただ、当時私がいたのが国際課だったため、英語の授業は普通の高校生より多く、英語が身近であったため、頭を悩ませる種も英語であることが多かった。
(めちゃめちゃちなみに、国際課を卒業したからと言って私は英語が話せない。人生そんなに甘くはない。ついでに、その時のテーマも「私は英語が話せない」だった。)

英語への日頃の鬱憤を私の上手な日本語を駆使して晴らしてやろう。英語への憧れを饒舌に田舎くさい日本語で語ってやろう。そんなところだった。
こんなのは大体テーマを決めるのが1番難しく時間がかかる。テーマがすんなり決まった以上、もう勝ったも同然だった。(何になのかは分からないが。)

初回の授業は作文のテーマが発表され、簡単に書きはじめたくらいで終了。あとは次回の授業までの宿題になった。

私は文章を書くのは好きだが、文章がぽんぽんと頭に浮かぶタイプではない。ましてや原稿用紙に手書きなんて、書いて消して付け足してを繰り返す私にとって容易い仕事ではなかった。

だから次の授業までの1週間は割とずっとこの作文が頭の片隅にいて、「この文言付け足したいな」「この表現のほうがいいかな」なんて片思いをしてる乙女みたいに作文のことを考えて心を弾ませていた。


1週間後、作文は無事完成し、と言うか無事を通り越して自分のとてもお気に入りの形で完成し、授業内で急遽執り行われた「3年5組「美味しい牡蠣フライの食べ方」選手権」において、クラスメイトの投票により、見事に全員の票を掻っ攫って「クラスで1番上手な作文」に選ばれた。

(興奮すると全ての文章を「、」でくっつけてしまう悪い癖が出た。クラス1になったとは思えない、「。」のない読みにくい文章になってしまったかもしれない。でもまあこのままにしておく。これも風情、、)

まあ、たかが1授業の、成績にも特に影響のない作文に、私ほど時間を使って頭を捻った生徒がいなかったからという理由もあるとは思うが。

文章を書くことへの気合いが違うのだ。気合いが。

私は心置きなく満足感に浸り、そこから特に文章を書くことが好きになったし、特技に近づいたような気がする。日本人として生まれたからには、日本語がうまく使えることを他人から認められるのはすごく嬉しいことだった。

その後も毎回の授業ごとにお題が出され、エッセイではなく意見文?のようなものや、キャッチコピー、短歌など様々な形の文章やフレーズを書いてはみんなで読み比べ、書いては読み比べを行った。しっかりした文章以外の回の時は、私が最も優れてる作品として選ばれることは少なかった。

2024年、1回目の自己紹介

そんなこんなで私は、自分の生活や考えを言葉を通して発信することに憧れていた。その一歩目として、2024年、1つ目の作文がこの投稿である。

私は、友達とカラオケに行くのも少々億劫なほど歌が上手くないし、中学生の時の風景画の宿題で緑が扱えなさすぎてコンクリートの地面を描くほど絵のセンスもない。

での自分の中にあるもの、自分のしたいことを人にどうにかして伝えたい。その想いを叶えるには私には言葉しかなかった。だから言葉の使い方に興味を持って、文章を書くことも好きになった。


noteを書こうと決めた当初は2024年にしたいこととか、意気込みについて書こうと思っていたが、「とりあえず自己紹介からか!」と思い、高校生の時に授業で習った「おいしい牡蠣フライの食べ方」を思い出した。学生時代に習った教えにまだ従ってるとか、私素直で可愛いいい子。

高校生の時に「英語」について書いたように、今回は、「私にとっての文章を書くこと」を紹介することで自己紹介に置き換えようと思ったら、こんな投稿になった。

今後は私日記のようにエッセイを投稿していきたいと思っている。理想的には週に1回以上は投稿したいと思っているが、あくまで理想なのでおそらく月に1回ほどの投稿になるかと思う。
日常の面白かった出来事はもちろん、悩みや考え事も書きながら整理したい。あと、何よりも私の周りには面白い人が多い。声優オーディションに挑戦した歯科医院の院長さんや、占いをしてくれる水泳のコーチ(私は水泳を習っていない)、お笑い芸人を目指していたが、かまいたち山内に人生を変えられた寿司職人、、みんなみんな記事に書いて、私の周囲の面白い人たちのことを自慢したい。



てか、カキフライの話書いた人、村上春樹さんだったんだね。知らなかった。というか、覚えてなかった。

ずっと趣旨は覚えてるけど、牡蠣フライの美味しい食べ方がどんな内容だったかは全然覚えてないや。高校生の時は村上春樹さんの小説なんて読んだことなかったもんな。またカキフライの話も読んでみよう。

皆さんのカキフライの食べ方も気になります。ぜひ書いてみてください。まあ、これも別に興味というよりは、ダラダラした私の自己紹介を黙って最後まで読んでくれた皆さんの話を、今度は私が黙って読む番に回りますという宣言です。

さあどうぞ。


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