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きみは短歌だった

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2018年2月の記事一覧

【35歳②】 だんだんと母に似てきて母になりやがて私はだれだろう 雪/柴田葵

こんにちは、柴田葵です。2月ってバグが起きたみたいに短いですね。 先日、子供が「おかあさんは何さいなの」と尋ねるので、正直に「35歳」と言いました。それ以降たびたび、ブルゾンちえみの口調で「35歳」と振り向いてきます。 私が15歳のころ、25歳と35歳はあんまり変わらないような気がしていました。ある程度成熟していて、かといって年でもなくて、内面的にも外見的にも社会的にも、なんていうか同じような範疇かなって。 15歳の私の視界はドット絵だったんでしょうか。 25歳と35

【35歳①】 よく晴れてなんにもない日むりにでも出かけなければもう角砂糖/法橋ひらく

こんにちは、柴田葵です。今回は私が私の言葉で私の考えていることを書きます。 先日、法橋ひらくさんの第一歌集『それはとても速くて永い』批評会に行きました。 ーーー ※第一歌集とは、その作者(歌人)の最初に出した短歌の本です。尚、この歌集は書肆侃侃房から刊行されている新鋭短歌シリーズの21冊目。新鋭短歌シリーズとは、自薦他薦による有望な若手歌人の、主に第一歌集を打ち出していく企画です。kindleでも読むことができます。 ※歌集批評会とは、歌集をより深く読むための勉強会の