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ヒトの脳は「人間関係」を処理するためのデバイスである 〜 ロビン=ダンバーの社会脳仮説とは?|Scbr #02~05 (連載『社会脳の進化』第2回)

" 私は自分の仲間を堕落した天使としてではなく、復活した猿として見ている。" ────デズモンドモリス(動物学者であり、シュールレアリズムの画家)


#02
霊長類も脳がデカい


ヒトは脳がデカい生き物だが、ヒトの脳はなぜデカいのか?を考える際には、ヒトはサル(=霊長類)の一種であり、そもそもサルは脳がデカいことを思い出すのがいいだろう。

霊長類や類人猿は、同じ大きさの典型的ホ乳類と比較したとき平均してその2倍の容量の脳を持つ────ヒトはその6倍もの脳容量を持つとはいえ、ヒトの脳のデカさはサル時代に端を発している。

1980年代から90年代初頭にかけて、オックスフォード大の進化人類学者で霊長類学者出身のロビン‪=ダンバーは、霊長類の知能に関して "ある規則性" を発見し、それについて詳しく研究しはじめた。

ダンバーが発見した "ある規則性" とは何だったのか?

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