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2020年10月16日(金)昼食にサバ煮を食べて失敗した日

昨日の帰りにスーパーに寄ってウイスキーを買った。日常に触れる情報が潜在意識に埋め込まれる的なものがあるのかわからないけれど、気づいたらウィスキーの棚の前で悩んでいた。おそらく、村上春樹の影響と朝読んだ新聞にジャパニーズウィスキーの海外進出拡大のため、生産工場の設備投資を増やすという記事を見たからだろう。

昔はできるだけ、「くさい」ウィスキーが好きだった。今もそうかもしれない。ボウモアやアードベッグなど買えるかなあと思ったら、ウィスキーが値上がりしているような気がしてか、容易に買えないなあと感じた。バランタインが安いし、好きなのでバランタインの三種類からバレルスムースというのを購入した。2000円くらいだったろうか。丸く製氷されたアイスボールを買って、炭酸を買って、刺身をたくさん買って自宅に帰った。

男性の一日の飲酒量として、アルコール20グラムが適量というものがある。飲みすぎはいけないので、毎回お酒は度数を勘案して、きちんと計量器で測って飲むようにしている。とはいえ、酔ってしまうと測るプロセスを棄て、ぐびぐびと飲んでしまう。そうならないように、やわらぎを飲みながらゆっくりと飲む。案外、ビールやチューハイは飲みやすいから、ごくごくと一気飲みしてしまうものだけに危なかったりする。

ウィスキーの方が度数が高い分ロックで飲むとちびちびと飲める利点がある。ただ、このペースを誤ると(疲れているとやりがちだ)ちびちびが、ゴクゴクになり、仕舞いには知らない間に寝入ってしまう。アルコールはやはり薬なのだ。薬だから毒にもなるし、下手をすると依存してしまう。むかしは、アルコールを取ることを誇りとしていたが、今はいかに減らしていくか、さらには、ゆっくと止めるようにソフトランディングすべきだなあと心に誓っている。

村上春樹の作品には、アルコールがよく出てくる。特にビールとウィスキー。登場人物の中には、アルコールにより仕事に支障をきたすものも出てくる。ある時を境に思ったことがあるが、芸術作品や文学には「加傷可能性」があるということだ。人の心に深く作用したり、心の琴線に触れるものだからこそ、ポジティブだけでなくネガティブな感情や行動を引き起こす可能性だ。昔は、それらはただ良いものだと思っていた。しかし、ある日、ある教員から「羅生門」を性暴力の話であると否定された時に、その視点に気づいたのだ。

何かの影響を果ての果てまで想像しきることは難しい。それでも、想像力とか相対的な視点などを行動の一つ、人生のスタイルとして装備しておくことが大事なのかなと思っている。今日のY市への帰りの新幹線で村上春樹の小説を読むだろう。

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