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『ビジネススキル大全―――2時間で学ぶ「成果を生み出す」全技術』

藤井孝一
経営コンサルタント/アンテレクト代表取締役。社会人教育の会社を経営しながら、自らも教壇に立ち、起業やコミュニケーションなど、ビジネススキルに関する指導を行う。この活動を通し、これまで3万人以上のビジネスパーソンに出会い、ビジネススキルの普及を行っている。また、サラリーマン時代から、1万冊以上のビジネス書を読破、その中で見つけた優良スキルをビジネスパーソンに紹介するため、書籍のエッセンスを要約、メールマガジン『ビジネス選書&サマリー』として配信。15年前に始めたこのマガジンは、5万人以上に愛読されている。ビジネス書の著者や書籍の編集者とも親交が広く、1000名以上と交流、ビジネス書の普及と業界の活性化のために、業界人向けの交流会を定期的に主催している。これらの活動が評価され、最近は「ビジネス書の専門家」として紹介されることも多く、雑誌などのメディアで推薦書籍の選定や書評、読書法の指南などを行う。


1.問題に直面したら

日々の業務で問題に直面した時、あなたはどのように考えますか?一つ有力な方法をあげるとしたら、「仮説思考」です。仮説思考とは、情報の少ない状況でも、全体像や結論を描き出す能力を指します。

考え方はシンプルです。「問題発見の仮説を立てる→検証する→問題解決のための仮説を立てる」というサイクルを繰り返すことで、解決策が見えてきます。

例えば、売り上げが下がっている店舗があるとします。その原因を仮説で探ります。「価格が高い?」「接客が悪い?」「商品に問題がある?」。そして、それぞれの仮説を検証します。

すると、その店の場合、接客の質が問題だと判明しました。次に「接客が悪い」原因を仮説します。「社内教育の不足?」「業務負荷の過多?」。そして、再び検証します。

このように、徹底的な仮説と検証を繰り返すことで、問題の核心に迫り、解決策を導き出すことができるのです。仮説思考は、情報の欠如や複雑な状況でも冷静な判断を可能にし、あなたのビジネスに新たな光をもたらすでしょう。

2.戦わずして勝つ

古代中国の思想家、孫武の手によって編纂された「孫子の兵法」。その叡智には、戦いを避けながら勝利を手にする秘訣が秘められています。何度も戦い続けることの意味を問う中で、彼は新たな道を示しました。

「百戦百勝」が目指すのは、ただ勝利の数だけではなく、持続可能な力を持ち続けること。敵を倒すことに固執するのではなく、共に生きる方法を模索するのです。

この古典の智慧は、現代のビジネスにも応用されます。競争ではなく、協力と共存を重視する姿勢が、企業に成功をもたらすからです。他社の得意なことを受け入れ、自社の得意なことを提供する。これが共存共栄の鍵となるのです。

こうした取り組みによって、無駄な争いや資源の消費を避け、持続可能な成果を築き上げることが可能となるでしょう。

孫子の兵法は、戦いの哲学に留まらず、人生やビジネスにおいても普遍的な教えを授けてくれます。戦わずして勝つことのできる夢のような方法を追求することこそ、真の成功への近道なのかもしれません。

3.タスク管理の革命

「仕事がスムーズに終わらない」という悩み、誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?しかし、そんな悩みを解決するための魔法の言葉があります。それは「GTD」、つまり「Getting Things Done」の略です。

GTDはデビット・アレンが提唱した、タスク管理の革命的な方法論です。その魅力はシンプルさにあります。

まずは、「やらなければならない」と思っていることを全て書き出します。その後、それらを「やるべきこと」と「やらずに済ませること」に分類します。さらに、「すぐやること」「いつかやること」「人に任せること」に分けることで、今自分が何をすべきかが明確になります。

この方法を使えば、やるべきことに集中し、仕事の効率が驚くほどアップします。忙しさに埋もれる日々から解放され、成果を出しやすい環境が整います。時間を有効活用され、仕事のストレスが軽減するでしょう。

まとめ

ビジネススキルは現代社会で不可欠な要素です。コミュニケーション能力やリーダーシップ、そして問題解決能力など、多岐にわたります。しかし、その中でも特に重要なのが柔軟性です。瞬時の状況変化に適応し、新たな展望を見出す能力は、ビジネスの舵を取る上で欠かせません。常に学び続け、自己成長を促進することが肝となるのです。

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