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編集長という非日常

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毎年、取材と称した海外出張に5、6回は参ります。その都度1週間以上にわたり、濃厚な時計オンリーの生活をしてきますので、ラグジュアリーなこともハードな行程も、旅先で得した・損した話…
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現代の名工に出会って確信。腕時計は現代最高のコミュニティツール。で、必要なのは茶室=会員サロン

現代の名工に出会って確信。腕時計は現代最高のコミュニティツール。で、必要なのは茶室=会員サロン

田村さんが顕微鏡に額を当て、接眼レンズを覗き込んでから30分が経つ。手元には漆が塗られた30数ミリの円盤と筆として用いるつまようじ。先端に鯛の牙がしつらえられたようじを持つ右手は、円盤を乗せたプレートを抑える左手で支えられながら、器用に円盤の加工を施していく。あまりに緻密な作業のため、その全貌をこちらからはよく確認できない。その手は動いているのかすら分からない程、微かな動作を繰り返している。ようや

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カシオ展示会【後編】G-SHOCKにおけるカーボンとは何か考えてみる

カシオ展示会【後編】G-SHOCKにおけるカーボンとは何か考えてみる

さて、前回に続き、カシオ展示会の話題です。

カーボンケースの実用化に成功したお話はご紹介しましたが、今回はそれがどういうことをカシオの時計にもたらすか少し考えてみたいと思います。たまにある真面目モードです(キリッ)

まず、カーボンケースは一部の上位モデル(マスターオブGシリーズとか)に用いられるわけでなく、ユースモデルと位置付けられるGA2000とかの2万円代くらいの時計にも採用されます。しか

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カーボンモデルが世間を騒がすカシオの展示会へ。G-SHOCKは36年目を迎えても勢いは増すばかり! 前編

カーボンモデルが世間を騒がすカシオの展示会へ。G-SHOCKは36年目を迎えても勢いは増すばかり! 前編

このところ展示会が多くて、色々な時計を見る機会をいただいてます。今日は朝イチにハミルトン、夕方からカシオというスケジュール。いろいろ好きな時計が出てきましたが、今日はひとまずG-SHOCKの話をさせてくださいませ。

1983年生まれのG-SHOCKは、私と同学年の存在で何かと親近感があります。昨年、35周年の一年間は一緒にムックを作らせていただいたり、ウェブ上でG-SHOCK検定なるものを仕掛

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タグ・ホイヤーのイメージって? いまは、ズバリ、トゥールビヨンの革命児

タグ・ホイヤーのイメージって? いまは、ズバリ、トゥールビヨンの革命児

昨日、タグ・ホイヤーの新作について伺う機会があったんです。毎年たくさんの時計をプロデュースしている同社ですが、みなさんのイメージはどんな感じでしょう?

アイルトン・セナ? F1?うん、いまなおこのイメージは強いです。限定モデル作られたりしますしね。でも、実は業界を牽引するほど技術進歩に力を注いでいるメーカーというのが僕の印象です。最近はトゥールビヨンを現実的な価格で提供したりと、時計界の常識を覆

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移転リニューアルした、IWC銀座ブティック! 駆け付けた野口健さんのお話が非日常すぎる

移転リニューアルした、IWC銀座ブティック! 駆け付けた野口健さんのお話が非日常すぎる

IWCというとアメリカ人創始者FAジョーンズが、ドイツのクラフツマンシップ薫るスイスの街、シャフハウゼンで始まった世界的時計ブランド。1868年から、長い歴史を重ねているのはさることながら、そのグローバルな出自が珍しいブランドです。

そんなIWCの銀座ブティック。4年前にオープンした並木通りのお店からわずが数十メートルの位置に移転しました。そのテープカットイベントにワタクシも本日呼ばれたというわ

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