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【オススメ短編映画】柄本佑主演の『風見鶏と煙突男』

僕は手ざわりのある演技をする俳優が好きです。本当に居そうな人、過去に会ったことがあるような人、いまそこにある雰囲気をまとって演技に昇華させる人のことです。

作品によってはいわゆる「たっぷり演技」と呼ばれる、大げさかつわかりやすさ重視の演技が必要なときもあります。テレビドラマの半沢直樹のような。しかし、フィクションといってもリアルを感じたい僕にとっては、手ざわりのある演技をしてくる俳優が本当に大好きなのです。

さて、今回はそんな大好きな手ざわり俳優の一人である「柄本佑」さんが出演した短編コメディ『風見鶏と煙突男』を紹介します。

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とある女性のお葬式にて。別れが辛すぎて受け止めきれない男は煙突に登ってしまう。通常であればありえないことですが、柄本さんが演じることでありえるな…と思ってしまう。さらに男の悲しさだけでなく、これはコメディなのだと一瞬で伝わってくるから不思議です。

煙突に登ってしまうくらい、涙が止まらないくらい愛していたのだなと、思えば思うほど笑えてしまう。亡くなった女性は煙となり、風に吹かれる気持ちよさを満喫しているのですが、果たして煙突男はどうなってしまうのか…。

撮影のために急遽ビルの屋上につくった煙突は、高さ4メートル。ビルの高さも合わせると…。柄本さんの体当たり演技が光る、愛しすぎてしまった男の悲哀と笑いに満ちた一本です。

『風見鶏と煙突男』は、『ハヴァ、ナイスデー SIDE A』に収録されています。


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