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もしも失恋の傷を医者が治せたら? 映画『失恋科』

突然ですが、失恋したことはありますか? 今回ご紹介する映画『失恋科』は、失恋の傷を医者が治せる未来が来たら…というお話です。

失恋の経験、僕は何度もあるんですけど、特に思い出すのは初恋での失恋です。初恋は中学2年と遅め?でした。思春期真っ只中、恋に焦がれて想いを募らせまくった僕は、休日に彼女の自宅まで行き、真剣に告白して振られました。

いま思えば休日に何のアポイントもなく自宅に来られるなんて恐怖しかないのですが、当時の僕からすると必死のパッチの純愛だったのです。一歩間違えばストーカーですけど、携帯もスマホもない時代だったからと言い訳だけさせてください。

相手は同じクラスの女子だったので、毎日が結構辛くて苦しかったです…。友達との下ネタトークも弾まず、体育でかっこつける気力もなくなって、大好きな給食でのおかわりもなくなって、当時の担任に心配された思い出。

あの時の傷をもしも一瞬で癒やすことができていたら…と思うこともあります。

しかしながら、失恋するからこそ、人は優しくなれるし、強くなれるという考え方もあるでしょうから、失恋そのものを否定するつもりはありません。

でも、辛いのとか、苦しいのとか、できれば1週間くらいでなくなってほしいですよね。

そんな夢のような未来を描いた映画が『失恋科』です。

何かと結婚を匂わせてくる彼女に、意を決してプロポーズした小石輝男(こいしてるお!名前!)。しかしその方法がフラッシュモブであったことが彼女の逆鱗に触れてしまう。(彼女の思ってたんと違ったということです。)

たくさんの協力者、目撃者がいる中でのプロポーズ失敗と同時に失恋してしまった彼は、翌日からひどい頭痛に悩まされます。会社を休んで病院に向かったところ、内科でも外科でもない「失恋科」を発見して…。

という展開で、単に失恋の痛みを消すだけでなく、消すことで起きる「副作用」によって次の問題につながっていくお話が見事です。

まるで世にも奇妙な物語みたいな話だと思っていたら、監督は「世にも奇妙な物語」で脚本を書かれた長谷川徹さんだったので、完全に納得しました。

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©infinite monkey theorem films

また、本作で女医を演じる「みひろ」さんがめちゃくちゃに素敵です。失恋直後でもこの先生に担当してもらったら治るんじゃないか? すぐに次の恋が始まってどうにかなるんじゃないか? というくらい最高に素敵です。個人的には一番の見どころです。

かつての失恋を振り返りたい方、最近失恋して辛い方、ちょっと不思議な話が好きな方におすすめです。25分と短めの作品なので、忙しい方でも見れます。もはや見ない理由がないです。

それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。


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