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珠玉のインディーズ映画

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#短編映画

15歳の女の子の思春期が終わる瞬間を見る映画『胸にTATTOOなんかいれて』

今回は思春期にまつわる短編映画の紹介です。恥ずかしながら、僕にもきっちり思春期はありました。思春期だからこその反抗期の愚行をこれでもかと親にぶつけたことがあります。何をどうかんがえてもただの勘違い野郎のバカ野郎で、穴があったら入りたいし、無いなら自分で掘ってでも入りたいです。 僕は思春期の時に「もう親がいなくても生きていけるな」と思ってしまったのです。恥ずかしい!!! でもきっとみんな大なり小なり思うはずなんですよ。子どもと大人の間に位置する思春期ど真ん中において。身体は

もしも失恋の傷を医者が治せたら? 映画『失恋科』

突然ですが、失恋したことはありますか? 今回ご紹介する映画『失恋科』は、失恋の傷を医者が治せる未来が来たら…というお話です。 失恋の経験、僕は何度もあるんですけど、特に思い出すのは初恋での失恋です。初恋は中学2年と遅め?でした。思春期真っ只中、恋に焦がれて想いを募らせまくった僕は、休日に彼女の自宅まで行き、真剣に告白して振られました。 いま思えば休日に何のアポイントもなく自宅に来られるなんて恐怖しかないのですが、当時の僕からすると必死のパッチの純愛だったのです。一歩間違え

お茶の間で展開するゆるいSFが最高だった。映画『スリッパと真夏の月』

SF映画と言うと、宇宙、未来、科学をイメージしますか?するでしょうね。僕だってそうです。でも、わずか30分の短編SF映画『スリッパと真夏の月』を見ると考えがちょっと変わりますよ。 お茶の間でも、サイエンスなフィクションは起こせる、起きます、起きているんです。 『スリッパと真夏の月』のあらすじ 町の発明家であった亡き父が作った『物質転移装置』を発見した昌子は、姉の光子と実験をしていたが、機械が故障していまい光子が異世界へ消えてしまう。昌子はなんとかして光子を自分たちの世界へ

あれ?ここにあったお店ってなんだっけ?映画『モラトリアム・カットアップ』

「卒業してもずっと友だちだよ」と、小学生の僕も、中学生の僕も、そして高校生の僕も言った記憶があります。だけど正直なところ、誰に言ったか覚えていません。 他にも、角にあったお店がなくなって更地になり、しばらくすると「あれ、ここにあったお店ってなんだっけ?」と思い出せなくなることもよくある話で。 少しさみしくて悲しくなるけれど、乱暴に言えば「忘れてしまっても差し支えなかったこと」とも言える。でも当時は絶対に忘れないと心に誓ったり、忘れるはずないと思っていたことばかりのはず。