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終身雇用崩壊?富士通リストラでも大手企業が安泰の理由

富士通が45歳以上の社員を大量リストラしたニュースは記憶に新しいでしょう。

それに加え経団連の中西会長が、『経済界は終身雇用の維持は難しいと思っている』ことを表明したことが、話題を集めております。

参照:livedoor news


これを踏まえ、『将来の雇用は安定しないのでは?』といった不安の声や、『これからの時代は、スキルの高い人材でなければ生きていけない』といった声が増えており、副業や独立を促す人の意見が強くなっている気がします。

『大手企業でも将来の安定は見込めない』と言われていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?

私は不安定な時代だからこそ大手企業に勤めた方が将来は安泰だと思っており、こういった雇用の不安定化を煽る声に流され独立するのは危険だと思います。

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なんだかんだ労働者は法律で守られている

その主な理由は、なんだかんだ労働者は、法律で守られているからです。


◆①給与面の保護

労働者は最低賃金が保証されているのに対して、自営業の場合、給料は完全歩合制です。


がんばった分、給料が増えるわけではなければ、価格競争の波に巻き込まれ、手取りが少なくなることもあります。

対して労働者の給料は、賞与が減ることはあっても、合理的理由がなければ基本給が下げられることはほとんどありません。


◆②解雇が正当に認められるのは厳しい

また自営業の場合、クライアントからいきなり契約を切られる可能性もあります。

対して富士通のリストラのニュースが騒がれてますが、コンプライアンスがしっかりしている会社であれば、経営困難でない限りは、労働者が強制解雇になることはほとんどありません

解雇通知を出した従業員から不当解雇で訴えられても、裁判で負けるケースが多いからです。

※教育面、上司の指導に問題はなかったか、就業規則における解雇事由の内容、再チャンスを与えたのかなど結構、厳しく見られます。そのため退職勧告、退職以外の懲戒処罰を踏まえた上で、解雇通知書を出すのが一般的です。


裁判で負けると慰謝料を支払うだけでなく、最悪、再雇用しなければなりません。

また会社のブランドに傷がつくので、大手の会社ほど、こう言ったリスクがあるのに、解雇通知は出さないでしょう。


実際、富士通のリストラの件は、従業員をクビにしたい意図はあったと思いますが、従業員に退職金を払った上で早期退職してもらってます。


終身雇用制度の崩壊について

また終身雇用制度が崩壊するから、雇用が安定しなくなるという声もありますが、そもそも日本の正社員は会社と無期(期限のない)雇用契約を結んでます。

※非正規雇用でも無期雇用のケースもあります。

解雇が難しい以上、契約期間に期限のない正社員を雇うということは、従業員が自主退社いない限りは、定年まで給料を払い続けるということとニアリーイコールなのです。


終身雇用 = 無期雇用契約×解雇規制

いつ業界から干されるかわからない自営業(個人事業主)と比べたら、正社員はよっぽど将来性があります。


日本がオワコンなら大手企業になおさら留まるべき

日本は経済成長しない(市場が拡大しない)からこそ、新しい価値を提供できるベンチャー企業や個人事業主が良いと結びつけがちですが、もし、仮に日本はオワコンであるのなら、なおさら大手企業の方が価格競争に強いので安泰です。


もちろん価格以外の価値を提供することで生き残り続けることもできますが、日本のような消費が停滞している市場では、安いサービス、商品が好まれるので、大手企業がシェアを独占する傾向にあります。


さらに経営状態が悪くなると、解雇規制が緩くなり文字通りクビになるかもしれないので、なおさら大手企業に勤めた方が、将来が安心です。


まとめ

会社に留まるべきだと申しましたが、独立や副収入を得られるだけのビジネススキルを身につけるのは、会社で働く上でも役に立つでしょう。

そのため、欲をいれば、会社に留まり続けながら、独立する上でも、会社で昇進する上でも、役立つスキルを身につけるのが理想だと思います。

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