学級目標はこう決める!!
さて、今回は学級目標について考えていきたいと思います。学級目標をもう決めたという方も多いと思いますが、「学級目標に対する考え方」を含めて、ご参考になる部分があれは幸いです。それでは、いきます。
そもそも学級目標は、なぜ必要なのか。
誤解を恐れず言いますが、学級目標は「なくてもいい」と考えています。なくても学級がうまく回らないわけではありませんし、学級崩壊につながるわけでもありません。現に、私は教師生活9年目ですが、過去7年間は学級目標を掲げたはいいものの、黒板の上に貼ってあるだけのお飾りになっていました。なので、なくてもいいのです。
そんな私ですが、去年から学級目標を意識して学級経営に活かしていこうと取組をはじめました。すると、学級目標はなくてもいいが、「あった方が良いもの」と考え方が変わりました。学級経営に「利用できるもの」と認識しています。学級目標を1年を通して意識することで、必ず子どもたちは伸びます。伸ばし方はいろいろありますが、学級目標を利用してみるのはかなり大きなメリットがあると思います。私なりの「学級目標を立てる→利用する」までの過程をお伝えしようと思います。
①学級目標をたてる
まず、学級目標の作成なんですが、時期はGW明けくらいがいいと考えています。というのも、「児童のもっているクラスに対する課題意識」をもとにして目標をたてる必要があるからです。例えば、バッティングが上手で完璧な野球選手がいたとします。しかし、守備は下手でエラーばかりしてしまいます。この選手の目標は、さらにバッティングを伸ばすのか少しでも守備を改善するのか・・・大半は苦手な守備力の向上を目標にすると思います。その方が全体的に効率よく伸びることができるからです。学級目標も同じです。子どもたちが抱く「クラスへの課題意識」こそが目標に組み込まれるべきなのです。なので、4月のはじめ、みんなが比較的素直に動く時期に目標をたてると、それほど意味がありません。子どもたちの本性が現れる5月にこそ、課題と本当の意味で向き合っていくのです。
実際の作り方なんですが、私はGWの宿題でクラスの良いところと、もっとよくなるところを書かせています。この内容の「もっとよくなるところ」をもとに話し合います。まだ5月なので私主導で進めていきます。子どもたちが考える課題を発表させ、仲間分けします。いくつかのグループに分けた後、その中で特に「これを改善すればさらにクラスはよくなる」という意識で3つまで絞らせます。この3つを学級目標の中に入れ込みます。「友達にやさしくできない」「行動が遅い」「あいさつが少ない」の3つが出れば「友達にやさしく、行動はテキパキ素早く、元気な声でおはよう! 最高の〇年〇組を目指そう!」みたいな感じです。(だいぶ適当に考えましたが・・・笑)ここでのポイントは、掲示する時に3つのポイントを色分けして掲示することです。3つ全てが同時に達成できることはないので、色分けで細分化します。で、今日はあいさつができたなど達成へのハードルを下げていくのです。①・②・③など番号をふっても良いと思います。
②実際にどう活かすのか
まず意識させることが大切なので、定期的に宿題の日記で「学級目標に対して今の自分はどうか」を考えさせたりします。意識することを忘れさせないためです。他にも、みんなで暗唱させたりトラブルの際には「これは学級目標を達成できているといえる?」なんて声掛けします。学級目標を教師が意識するのです。子どもは放っておけば忘れます。忘れさせないように教師が働きかけるのです。
ここからは上級編です。例えばあいさつのキーワードがあれば、大きな声であいさつができていた日に達成カードを作って、掲示します。そして、学級目標の3つのうち、どれかが達成できたであろう行動をカードに書き込み可視化するのです。そうすることで、学級経営の中心に学級目標をもってくることができます。ただ、ここまでするのは学級経営と学級目標を本気で関連付けようという教師の心構えがないといけません。私は、今年度挑戦してみようと考えています。上手くいった部分と改善が必要な部分をまた年度末にお伝えしようと思います。
さて、今回は学級目標に関して書いてみました。これから学級目標を作成する方の参考になればと思います。また、もう作られた方にも利用できる内容になっていると思います。是非、利用できる部分は摘まんで頂ければと思います。それでは、また!!
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