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16で家出した料理人の本音

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7月7日七夕の3年間 元彼女に会っていた話

7月7日の3年間。 七夕の日だけ元彼女に会ってたことがある。 初めて付き合った彼女でもなければ、長く付き合った彼女でもない。 半年だけ付き合ってた彼女。 今まで死んでないから生きている、なんて青臭いことを大真面目に思い込んで生きてきたのだけれど、人生はほとんどのことがただの暇つぶしで、全てを捨ててもいいと思える瞬間がある。 思い出だけでは生きていけない、思い出がないと生きていけない。 こびりついた記憶の話し。 #記憶の断片小説 7月7日七夕の3年間 元彼女に会ってい

    • 年を重ねても大人にはなれなかった

      いつになったら大人になれるんだろう 小さい頃は歳を重ねれば自然と大人になるものだと思っていた。 大人になれば自立できるし、大人になれば自由になれるし、大人になれば立派な人間になれる。 憧れなのかもしれない。 漠然とだけれど、そう思っていた時期があった。 けれど、そうはならなかった。 たぶん気づいたのは中学になってからだ。 小学生の頃、子供ながらに制服を着ている中学生を見上げながらなんて大人な人達だろうと思っていた。 僕も背が伸びて制服を着ればあんな風に大人に近づける。そう考

      • 今までなくしたものと今あるもの

        僕は今日まで生きてきて、数えきれないほど沢山のものをなくしてしまった人を純粋に信じることもできなくなってしまったし、感情のままにやりたいことを始めてみることも難しくなってしまった。 思えば、結婚の約束をした彼女に仕事と私どっちを取るのか選んで欲しいと言われたこともあった。 いつのまにか沢山のものを無くしてしまった。 振り返ると、何かを得るために何かをなくしていったような気がする。 僕は若い頃、早く大人になりたかった なぜだかわからないけど、早く大人になって自立して1人で

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