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彼と居るということ

ここしばらくめちゃくちゃ落ちていて、noteも覗けなかった。

落ちていた原因は、子どものこと。
いろいろと問題を抱えていて、難しい子が居る。
ダンナとの取り決めで、
子どもについては私が選択・決定を行う、となっている。

ここで誤解がないように言っておくと、
ダンナが関わってくれないことに不満があるわけではない。
そんな取り決めがなくても、元々そうだった。
何を相談しても嫌な顔をされて、
「気にし過ぎなんじゃない?」
とか、
「俺はそうは思わない。」
とか言われて、
私は自分の気持ちに自信を持てないまま、
子どもからの「苦しい」というサインを見逃して来た。
今はそれを死ぬほど後悔している。
だから「私が決めていい」と取り決めたことでむしろ、
ダンナに理解と許可を求める工程が減ったわけで、
その分ラクになった。
自分はもうシングルマザーだと思っているので、
子どもについてこうしていろいろ悩んで、
果たして自分の選択が正しいのかどうか、
ときどきこうして、
その責任の重さに怖くなることがあるだけだ。

そんなふうに弱気になっているとき、
連鎖的にいろいろ怖くなることがある。
彼氏、とか。
自分が調子こいてる気がして怖くなる。
ちゃんと現実を見て生きていないというか。
そもそも仕事もそうだ。
虚勢張ってやっているだけのような気がする。
生活もそうだ。
ちゃんと結婚生活もしてないし、
母親業もちゃんと出来てるとはとてもじゃないけど言い難い。
夫婦も破綻していて、
子どもも普通には出来ていなくて、
仕事もいっぱいいっぱいで、
なのに外で遊んでいる、
この自分の不完全感!
引くほどすごいな。
何やってんだろ、私。


そんな気分だった先週末、彼に会った。
前回から結構時間が空いていて、久しぶりのデートに、私は朝からなんだかガチガチに緊張していた。
仕事が終わり、待ち合わせ場所に向かう途中、
ごめんまだ仕事、と連絡があった。
大丈夫だよ、と返したけれど、
そこからみるみる心に雲がたちこめる。
足取りも重い。
彼からまたメッセージ。
もう少しで終わる、とのこと。
ごめん、とのこと。

やっぱり無理してたんだなー。
んー。
悪いことしたなー。
ふざけてだけど、
いい加減会いたい!みたいなことを口走ってしまった。
あんなこと言われたら無理するよなぁ。
とまたちょっと落ち込む。

眠い。
緊張で眠くなって来た。
待ち合わせ場所近くの公園。
彼からの連絡を待っていたら眠くなった。
こういう感じもまた久しぶりだなぁ、と思った。
ドキドキと不安と嬉しさと、
なぜかちょっと悲しい感じも混じっている。
彼がこんなに遅れるの初めてだし。
ほんとに苦しい状況だったんだな。
ほんと、申し訳ない。
私は別にまだ先でも大丈夫だったのになぁ。
無理させちゃった。
でもあんまり謝っても恐縮させちゃうよね。
激務で気の毒だなぁ。
ってまあ、そんなの私が気にすることじゃないかもだけど。
少し風が冷たくなって来て、
ああ早く来て、
と祈った。

結局三十分ほど遅れて来た彼は、あまりにもいつも通りの彼で、私は拍子抜けした。
前回から結構時間が経ったのに、
前回からの続きみたいに、
まるで昨日も一緒だったみたいに、
突然ふたりの空気になる。
お互いにこにこして、それでもう雲は消えた。
考えていたことは全部吹っ飛んだ。
並んでコンビニに向かう、
そんな「日常」っぽさが私は内心、
泣きたくなるほど嬉しかった。


たくさん話した。
たくさん笑った。
たくさんセックスした。
めちゃくちゃに抱いてくれた。
めちゃくちゃにキスしてくれた。


あんなに
「シャツのボタンを外されたい」
とか言っていたのに、
私はTシャツで行ってしまった笑
「そうなんだねー。」
とか私の話を聞きながら、
彼が全部脱がせてくれた。
そのまま雪崩れ込んだ。
ロマンティックな雰囲気ではなかったけど、
あの日はそんなやり方が嬉しかった。


別れ際、真面目な顔でハグしてくれた。
ぎゅーって、
ただただ、ぎゅーって、
会いたかったとか、
好きだとか、
やっぱりそういうことは全然言えないのに、
こんなふうにぎゅーってして、
それから私の顔を覗き込んで、
私に背伸びしてキスをさせる。
もう、何かが解決したとかじゃない。
慰められたとか、
励まされたとかでもない。
でも、また頑張れる私に戻った。
バイバイのときのキスは、お互い目を開けている。
私を見たまま小さく何度もキスする彼に溺れながら、
私はそんなことを思っていた。


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