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そうだ、ヒッチハイク、しよう⑩ 高知編 後編


高知観光、堪能


遊泳が禁止されるほど潮流の早い桂浜

坂本龍馬に別れを告げ、向かうは桂浜のもう一つの名物、桂浜水族館
実はこの水族館、何度もSNSでバズりながらも現実の集客はイマイチというチグハグさで有名。SNS上でのフォロワー数と来客数の差が日本一の水族館だなんて言われたりするほどである。

確かにお客さんは新屋島より少なかった

公式の旧Twitterなんか見てみると、確かに投稿は面白いしSNSの使い方が上手だと思う。それでもやっぱり水族館は現地で観てこそだと思うので、高知を訪れた際は坂本龍馬に会うついでに是非桂浜水族館にもお立ち寄りください。

可愛いコツメカワウソもいるよ!

桂浜観光を終えたら一旦拠点のホテルに戻って休憩。因みに昨日のうちからこのホテルを二泊で取ってるので、今夜もここに泊まる予定だ。
日が沈み始めるのを待って夕食を食べに街へ繰り出す。明日には高知を発つ予定なので、恐らく高知で食べる最後の夕食。さて、何を食べようかと二人で街をぐるぐる歩きながら出した結論が、鯨のすき焼き

現在のすき焼きとは姿形が違うものの、昔は土佐の年越しの定番だったらしい

もうこの写真だけでどれだけ美味しいか伝わりそうなものだが、実際食べると見た目の数倍は美味しい。クジラは以前にも食べたことはあってその時は別段美味しいという印象は受けなかったのだが、やはりそれを名物としている現地で食べるのは格別だ。

実はこの後の予定はもう決まっている。食事を求めて街を彷徨い歩いたおかげで、偶然にも昨日から探していたミックスバーを発見することが出来たのだ。
一旦ホテルに引き返して化粧と身支度を済ませ、いざ高知のミックスバーへ。

店内は岡山で行ったそれとは全く違う明るい照明と雰囲気とで多少面食らう。
私たち以外にも普通のカップルと思しき男女のペアが一組先客として座っており、店員は可愛い顔した男の子が一人。
なんかおもてたんと違うな、と私と家出さんは顔を見合わせながらも、せっかく来たのだからとしばらく様子を窺うことに。
だが、「自分ノンケなんですけど〜」と店員の若い男の子が言い放った時点で、気合入れて女装して来た自分がとんでもなく場違いな気がしてきて、ちょうど良いタイミングで舞い込んできた仕事のメールを理由に退店することに。
家出さんは少し悩んでいたが、酒が飲めればなんでもいいやと言うので、ここで再び別行動となる。昨日の悪酔を思い出すと彼を一人残すのは若干不安だったが、背に腹は代えられぬ。

待ち合わせに現れたのはまだ若いサラリーマン。出身は広島の尾道だが出張で高知に来ているらしい。ホテルに向かう車内のうちから手を繋いできたり、結構ロマンチックな人だった。
ヒッチハイクの話をすると、私が北海道を回った帰り道の頃にはもう出張も終わっているだろうから、もし尾道に寄ることがあれば是非また連絡して欲しいとのこと。さらに、これから室戸に向かう予定だと言うとそっち方面の美味しいお店なども教えてくれた。彼は絶対仕事がデキるタイプの人間だろうな、と思った。

仕事を終えて家出さんに連絡すると、もうホテルに戻っているとのこと。
と言うことはミックスバーはずっとあの雰囲気のままだったんだろうなと察せられる。私も仕事終わりに軽く一杯飲みたかったので昨夜のコスプレバーを再訪。
昨日と違って今夜は他のお客さんも数人いて、コスプレしてるのは客じゃなくて店員だけだし(当たり前)、私はなんでスカート履いてるんだろう、と少し冷静になりここでもまた場違いな気がしてしまったので大人しく一杯で退店してホテルに戻った。


室戸経由で徳島へ向かう

室戸は高知県の最南端

ヒッチハイク旅ももう15日目。昨晩からエアコンをガンガンに効かせながら寝たせいか、少し喉に違和感を覚えながら起床。
我々喫煙者は風邪をひいてもタバコを吸ってしまうので風邪が治りきるのに常人より時間がかかる(特に喉)。タバコを吸うと喉が痛み咳が出るのは分かっているのにニコチンを求めて吸ってしまう。これは喫煙者の業(カルマ)。

ところで、これは昨日のデキるサラリーマンに教えてもらったことなのだが、四国のファミマには四国限定でホットサンドが売られている。これがまた絶品で、早く全国展開すればいいのにと熱く語っていたのを思い出したので、朝食はファミマで決定。普通に美味しかったので私もこれが全国展開された暁には、行きつけを近所のローソンから足を伸ばしてファミマに変えようと思います。

高知城の別名は鷹城。なんと江戸時代の天守が現存する

二泊お世話になったビジネスホテルをチェックアウトして、高知市を離れる前に高知城を見学しに行く。
NHKで2006年に放送された大河ドラマ「功名が辻」は、長宗我部氏に代わって土佐を与えられた山内一豊を主人公としている為、城内にはドラマで山内一豊の妻、千代を演じた仲間由紀恵さんが実際に着用した着物などが展示してある。

天守閣からは高知公園と高知市を一望できる

一通り城内も観て回ったので下の高知公園で咳に苦しみながら一服していると、そこにいたおばさんが「ここ!ここがお城を撮るベストスポットなのよ!撮りなさい!」と話しかけてきたので渋々スマホを取り出して撮影した一枚がこちら。

うーん、確かに
お城マニアのおばさんに礼を言って高知城を離れ、我々は高知最南端室戸岬を目指して出発したのだった。

車でおよそ2時間の道のりを、途中で香南のヤシィパークという道の駅での休憩を挟みながら順調に進んでいく。家出さんとはこの旅中で最も長い時間を同じ車内で過ごしており、いい加減話題も尽きてずっとあいみょんのライブDVDが流れ続けていたのがちょっと面白かった。50代なのに私よりずっと最新の音楽を知っている。

道の駅やすのキャラクター にんぎょちゃん

高知県はアンパンマンの生みの親、やなせたかし氏のゆかりの地としても有名で、その縁もあってか高知各地の道の駅のキャラクターをやなせ氏がデザインしていたりする。
それが可愛くって、わざわざ少し遠回りして他の道の駅にも寄ってもらったりしながら室戸岬に到着。

第二十四番札所にあたる最御崎寺

まず向かったのは八十八ヶ所巡礼の一つ、最御崎寺(ほつみさきじ)。
特にお遍路をしているわけではない我々は、御朱印などは貰わずにいつものように簡単にお参りだけ済ませて寺を後にする。

恋人の聖地を訪れる無職男性二人組
ババーンと白い文字で東映、と出てきそうな景色

灯台や海を見てるうちに日が暮れ始めたので、このまま徳島へ向かって車を走らせ、今日の宿へと向かう。
徳島に到着すると言うことは、家出さんとの二人旅が終わってしまうことを意味している。最初に約束した徳島駅まで一緒に来てくれると言う口約束をまさか本当にここまできちんと守ってくれるなんて。
次回、いよいよ家出さんとのお別れ。激動の徳島編を乞うご期待。

室戸から徳島に入ってすぐの海陽町に今日の宿はある



今回の移動まとめと各県雑感

高松ー高知ー室戸ー徳島と回ることで、四国の右半分をぐるりと一周したことになる
  • 高知-室戸(高知) 続ヒッチハイク(家出さんの運転)

  • 室戸-海陽町(徳島) 続ヒッチハイク(家出さんの運転)

高知県 (県庁所在地 高知市)
酒とカツオと坂本龍馬の町、高知。家出さんの存在がなければ中々室戸までは行けなかったかもしれないと思うと、本当に巡り合わせの運に恵まれているとしか言えない。
堪能した名物 ひろめ市場、カツオのたたき、鯨のすき焼き、桂浜、桂浜水族館、坂本龍馬、高知城、室戸岬、最御崎寺、四国限定ホットサンド


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