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出掛ける夜に

夕暮れの雨が上がる時
何か都合の悪いものを隠すように
街は色を失う

思惑が絡んだ一日は
なんの解決策も見つけられず
夜に先送りして
申し送りもないまま

珍しく夜に出掛ける僕は
この色のない街に
何を着ていこうか

すべてを忘れる一瞬に
抱いて貰いたくて

ブラシ奏法のドラムと
ウッドベースの音に浸って
その時を待つ

せっかく上がった雨が
また降り出した

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