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夏を思い出して

思い出そうとして
すぐに出て来ない時は
本当の自分に近付いてる気がする

蝉の声を通り過ぎると
満ちた川面に幾つもの波紋
こぼれ落ちそうな朝顔の紫

新しい道をゆっくり進めたのは
荒れたアスファルトと
夏の景色があったから

基礎工事をしていた宅地には
二階建ての家が建って
新しい家族が住み始めている

何もかもが
戻ることなく前に進んで

ぼんやりしてると
追い越されそうになるけど

僕も確かに一歩
前に進んだ夏だった

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