懐かしさは何処に
「懐かしいな」
ポツリと言った十七歳の君の
懐かしいは三年前のことだった
不思議だけど僕にとって三年前は
とんでもなく大昔に思えて
十五年前と二十年前の
間にあったりする
時は過ぎてしまえば
どんなルールか分からないけど
順番を入れ替えられるようだ
そこの所を突き詰めて考えたいけど
風呂上がりの妻が
すぐそばで髪を乾かし
ドライヤーの雑音と熱風が
こっちまでやって来て
懐かしさをすべて
何処かへ追いやって
これ以上何も考えられなくなった
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