アクシデント
「調子はどう?」
「昨日よりマシかな」
「そりゃあよかった」
高校最後のインターハイの県予選まで
一週間もないのに君は足を痛めた
昨日の落ち込みようは
今までに見たことのない
暗さと重さと苦しさだった
それでも僕のしょうもない冗談に
いつものように反応してくれたから
触れられない程の悲壮感までは感じず
とにかく早く寝て
自分の治癒力に期待するという事に
お互い一票ずつ入れて
君は早く寝て
僕は眠れず
いつもより一時間遅く寝たのに
いつもより二時間早く目が覚めた
君の調子は心身共に
上向きだったけど
僕の体調は昼過ぎには
どうしようもないほど落ちてしまった
君と交換出来てたのなら
いいんだけど
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