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燃える月

「月が燃えているよ」

帰ってくるなり君が言う
僕はすぐに外に出て月を探した

東の低くて低い景色のすき間で
月は燃えていた

「志望校を決めたよ」

迷いの森を抜けた君の顔は
少年と大人が入り混じって
静かに燃えているようだった

目標が決まってよかった
あの月も何か理由があって
燃えているんだろう

今見ると月は
高い所で静かに白くいた

眩しすぎて
じっと見ていられなかった

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