見出し画像

望遠の世界

ぽっかり空いた
ひとりの時間に

レースのカーテンの裾の方に
午前の陽がいい感じに当たるように
自分の位置を調整する

遠くの山と青空が
視界に混ざり込むように
懐かしい曲をかけて
だけど思い出は追わず

今を浴びて
少しの未来を望遠する

まるで自分が
一段登ったような感覚にも
理由は求めず
なにも考えず

昼前には帰るよと言った
君の「ただいま」にも気付かず
君にもう一度言わせて

やっと今に帰る

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?