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この空に

寝転がって空を見上げる
あの頃と何も変わっていない空が

手招きするように
ゆっくりと去っていく

突然現れたトンビが
翼を見せびらかせるようにした後で
視界から消える

飛行機がちょうどいい速さで横切って
僕の中の時間がねじり出した

何十年もの時間が入り乱れて
僕にひと声かけていくけど
どの声も聞き取れず

なのに僕は分かったつもりで
答え合わせをしようとする

この癖を治せる方法が
この空にきっとあると
見上げ続けた

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