第10回「光る君へ」所感。王朝文学の世界にときめきです。
今日のNHK大河ドラマ「光る君へ」には、してやられました…。
ストーリーが素晴らしいのは言うまでもなく、映像が作り込まれているので繰り返し見てしまうし、また1週間
「それからどうなるの?」
と待ちわびることになります。
しかし今回は、淡い初恋のプラトニックラブストーリーなのかと思ったら、いきなりのロマンス展開。
かなりお茶の間は気まずかったのではないでしょうか。
わたしも若干、家族の目を気にしてハラハラしました笑
ストーリー上必要なラブシーンということで、NHKはかなり思い切ったなあ、と変な感心もしたのですが、まひろちゃんと道長の最初で最後の逢瀬のシーン、
都の郊外の廃屋
庭には雑草が生い茂っている
人目をさえぎる建具がないので、屋内に月光が差し込む
月の光で恋人の姿を見る
2人の袖を重ねる
平安時代の物語にありがちなラブロマンスのシーンを、きっちり映像化してくれて、
本当にありがとうございます
拝みたい!
平安時代は通い婚が普通なので、女性の住む屋敷に男性が通うのですが、どうやら月の出ている夜に人目を忍んで通い、薄暗いうちに立ち去るのがマナーだったようです。
恋人を想って琴に触れながら月を眺めていると、廊下の戸の影から低い声で唱和する声が…。
月の光を浴びながらそっと現れたあの人は、物語のワンシーンのようにロマンチックで、まるで月読の神のよう。
そのまま端近に出て、2人で月を眺めながら打ち解けて語り合い、
「満月の夜に結ばれた恋は不幸に終わるってジンクス、僕らには当てはまらないよね」
と、永遠の愛を誓い合ううちに、空は白み始めてしまった。
「さあ早く、人に見られないうちに」
と、彼女にうながされても、立ち去り難い風情で恋人を抱きしめて離さないのがドキドキのハラハラポイント。
寝乱れ姿のまま帰らせた彼氏が誰かに見られはしないか、理想のデートを思い描いて読者は大興奮なのです。
でも実際の平安女子のデートはどうだったのかと言いますと…。
野良犬に吠えかかられて庭の草むらをかき分けて登場した彼氏が(非モテポイント1)、部屋に上がるなり(非モテ2)
「ごめん、ちょっと時間ないわ(非モテ3)」
最近忙しくってさ〜(非モテ4)、腹減ったわなんかない?(非モテ5)と言うので、人に言って茶漬けを食わせてやるなどすると(非モテ6)、派手にクシャミをして鼻をかむの(非モテ7)が腹立たしい。
すっかり艶消しで先に就寝すると、
「ねえ、いい?w(非モテ8)」
と言って隣に入り込むのを、
明日は早いんでしょ
もう帰ったら?イラ😠
と、攻防戦を続けるうちに出勤の時間になってしまったので(非モテ9)、お前はそんな女じゃなかったのに、可愛げがないと恨み言を言い(非モテ10)、脱ぎちらかした衣装を拾い集めて(非モテ11)、
「俺の帯どこ?ないんだけど(汗)」
などと手伝わせて探し(非モテ12)、手早く髪を整え冠をキュッと装着して(非モテ12)、騒ぐだけ騒いで
「また連絡するわ!じゃ!(非モテ13)」
男は颯爽と立ち去った(非モテ14)。
後に残された女君は、あんたの部屋に来てた男、アレはないわよとダメ出しされて恥ずかしかった(非モテ15)、
もう、別れよ〜( ´_ゝ`)
と決心したのでございます。
あ、でも帯を忘れてったのはちょっと可愛いかも(アゲ👍)。
今日の彼氏の非モテポイントは15でした。
まひろちゃんと道長の逢瀬のシーンは、満月に照らされてロマンチックに演出されていましたが、不幸な結末を迎えるという暗示にもなっていて、この先の2人の人生が気になることです。
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