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モナコグランプリ観戦記 2022

初めての海外F1、モナコグランプリを観戦してきました!
今後、モナコグランプリ観戦をされる方の参考になればと思い、いろいろな情報を書き綴りたいと思います。
下記の点で情報が不足するかもしれませんがご容赦ください。

  • 私は海外旅行時にツアーは利用せず全て個人手配を行いますのでパッケージツアーに関する情報はありません。

  • 出待ちをしてサインをいただいたりというようなことはしていませんので、そういったドライバーさんとのコミュに関する情報はございません

それでは、いざっ!


事前準備 その1 チケットをとろう!

モナコグランプリのお座席(F1公式チケットサイトより)

F1を観戦するうえで必ず必要なチケット。モナコグランプリのグランドスタンドは上の図のような感じで設置されます。スタンドのほかにV席上方の崖から見下ろす感じになる入場料のみという方法もあります。(私は崖から見るのは忍耐力がかなり必要と思います。。。)
モナコのスタンドはキャパが小さいものが多いですので行くと決まったらチケットは早めに抑えた方がよろしいかと思います。私は今回行けそうとなったのが2月末、その時点で日曜日のチケットが売れ残っていたのはK、T、Vの各席のみ、行くことが確定した3月下旬にはK席とT席しか空席はありませんでした。チケットはF1公式以外にも様々なサイトで販売されていますがサイトによって在庫が違ったりしますので、あきらめずいろいろなサイトを見てみましょう。
最終的に私が購入したのは https://grandprixevents.com/  というサイトです。ただこのサイトで購入すると、発送は別サイト(https://www.gpt-worldwide.com/)からされるため、それを知らなかった私は二重購入したのかとめっちゃ焦りました。。。

モナコグランプリのチケットは原則1日ごとのチケットになります。各サイトでは木曜から日曜までの確日の1day、土日の2dayパック、金土日の3dayパックを販売していますが、2dayや3dayのパックでもチケットが2枚または3枚が束になって送られてくるだけで席も各日で変更になりました。
日によって全く違うスタンドで見るか、同じスタンドで見るのかご自身の観戦スタイルでお決めくださいね!

金、土、日用のそれぞれのチケット

事前準備 その2 ホテルを押さえよう!

ただでさえ高級なホテルが多いモナコ国内、モナコグランプリ開催期間はさらにビックリ価格になりますので一般庶民の私としてはお隣、フランスはニース市内のお値打ちなホテルを選択することにしました。ニースとモナコの間はフランス国鉄(SNCF)のローカル電車(TER)で25分程度の距離です。日本グランプリの際に名古屋に泊まるより近いです。ニース市内にはSNCFの駅が3つありますが、モナコに近い方からNICE REQUIER、NICE VILLE、NICE SAINT-AUGUSTINです。NICE SAINT-AUGSTINは空港の近くで市街地から若干距離がありますのでホテルの価格も抑え気味のところが多いですが、周りに何もないのとたまにNICE VILLEどまりの電車がありますのでその点は気にした方がいいかもしれません。またキッチンが付いたアパートメントタイプですとスーパーで購入したレンジでチンするパスタなどで食事をとることもできますので食費を浮かすことができます。
あとどこの国でもよくあることですが、安いホテルは排水溝がかなり臭います。私のホテルもヤバかった。。。

今は海外ホテルを日本語で予約可能なサイトが多数ありますので、そちらを駆使してお値打ちホテルを予約しました。ホテルに関しては宿泊日の3日前や前日までキャンセル料がかからないプランもありますので「行こうかな?」の段階で押さえてしまうのも手です。私も行けるかもの2月末の段階でホテルは押さえにかかりました。

事前準備 その3 航空券を取ろう!

事前準備の最後は航空券の手配です。狭いモナコ国内に空港などあるはずもなく、最も近い空港はこれまたニースにあるコート・ダ・ジュール空港(NCE)になります。先ほどのホテルの予約ででてきたNICE SAINT-AUGUSTIN駅の近くの空港はここのことです。
私の知る限りではこの空港に飛ぶ日本からの直行便はありませんのでどこかしかで乗り継ぎを行うことになります。日系の航空会社をつかうならパリ、ロンドン、フランクフルトなどでの乗り継ぎになりますし、費用を抑えるのなら時間はかかりますが中東経由(エミレーツのドバイ、エティハドのアブダビ、カタール航空のカタールなど)も検討の余地はあるかと思います。
また現在は戦争状態にあるロシア上空を飛べないため迂回航路を取らざるを得なくなっていますが、もしかするとその迂回航路の1つのパターン南回りのほぼほぼ途中にあるイスタンブールを経由するターキッシュが費用と所要時間のバランスがいいのかもしれません。
渡航そのものは社用だった私は日系の航空会社での移動でしたけど。

渡航準備 パスポート

モナコは入国に際してパスポートの残存期間が90日以上あることが必要です。パスポートの残存期間の制限はどこの国に入国するにしてもあることですが気を付けましょう。

渡航準備 追加で必要な持ち物

通常の旅行の持ち物にプラスしてグランプリ観戦に必要なものと言えばポンチョと後は双眼鏡があると便利です。私が座ったT席COVEREDではポンチョよりもむしろ双眼鏡の方が必須でしたけれども。私は近視で眼鏡をかけても視力1.0以下ですのでモニターの細かい字が見えづらかったので双眼鏡を覗いてモニターの文字情報を読んでました。。。

ニースについたら

どこにホテルを取ったのかにもよりますが、ニースについたらその後市中へ移動することになります。コート・ダ・ジュール空港にはトラム(路面電車)が乗り入れており、これを利用するのが便利かつお値打ちです。
乗車券はトラムの各駅に設置されている自動券売機で購入できます。料金はわずか1.5€です。

自動券売機は画面に現れるメニューを画像右下のコマンドボタンで選択しながら購入を進めます。コマンドボタンはクルクル回すとカーソルが移動し、コマンドボタン中心のボタンを押すと選択確定となります。
最初の画面の1番上の選択肢が1.5€の1回券です。

トラムの自動券売機

ニースの市内公共交通機関はトラムとバスに共通のきっぷで乗車ができ、乗車してから74分間有効で乗り換えや途中下車も自由に可能です。が、ここで重要な注意点があります。ニース近郊の鉄道には基本的に改札というものがありません(一部だけ改札がある駅がありました)。それじゃあ「乗車してから74分間」は何が起点になるのか。実はトラムやバスの車内に乗車券の刻印機がありそれを通すことで購入した乗車券が初めて有効になります。これを通していない乗車券を持っていても検札に出会うと有効な乗車券を持っていないとみなされて数十ユーロの罰金を徴収されることになります。ご注意を。

こんな刻印機が車内にあります
こんなチケットが出てきます
裏面。右端の文字が刻印。「2203」が刻印時間で3005(5/30)が日付

モナコへGO!

ニースからモナコへは前述の通りフランス国鉄SNCFのローカル電車に乗って向かいます。トラムに一度乗っていれば乗車までのお作法に戸惑うことは無いと思います。券売機の操作方法はトラムの券売機と同じです。最初のメニューを表示するために英語表記を選択した後にコマンドボタンを空押しする必要があるくらい。あとは乗車駅と降車駅の指定や乗車券の有効日、片道・往復といった指定する項目が増えるだけです。またモナコグランプリの期間は降車駅がモナコ・モンテカルロになり往復指定も自動でされるメニューが別途設けられていました。券売機操作の手間が少し減るだけで運賃の割引などはありませんけど。私が利用したNICE RIQUIERからMONACO-MONTE-CARLOまでは往復で7.2€です。ざっくり往復で1000円ですので費用的にも問題なしです。
このフランス国鉄もトラム同様乗車券の刻印が必要ですが、フランス国鉄は車内ではなく券売機近くに設置されている刻印機で刻印を行うことになります。これを行わず乗車してしまうと無賃乗車状態となるので気を付けてください。

SNCFの券売機はこんな感じ
この画面でコマンドボタン空押し
SNCFの乗車券。上がモナコスペシャル、下が通常の。そころで下の乗車券…刻印忘れてる!上も裏に刻印せいや。。。

モナコ・モンテカルロについたら

MONACO-MONTE-CARLO駅では入場するスタンドによってどの出口から出るのかが決まっています。
それが写真のグランプリ仕様の駅名標に書かれているというわけです。
このサインにしたがって駅構内を移動し出口をでるとすぐにセキュリティチェックがあります。そう駅の出口はサーキットのエントランスでもあるのです。街に居ながらにしてサーキットの中というこの特別感、やっぱりモナコグランプリです。

自分の席か書いてある方向に進もう

サーキットの中は…

私がモナコグランプリに行くにあたってショップの存在などは気になるところでした。やっぱりそういうのってグランプリの雰囲気に欠かせないでしょ?
で、もちろんモナコグランプリでも各チーム公式ウエアなどの販売店があります。私の席のあるコース後半エリアでは写真のポイントしている広場やグリマルディ通りにたくさんの出店がありました。価格は日本で購入するよりもちょっと安めな感じなので、モナコグランプリの時期を考えるとモナコでその年のものは現地調達し、日本でも着るというのもいいかもしれません。
ただわたくし激推しのアルファタウリを売ってるお店はめっちゃ少なかったです。フェラーリ、レッドブル、メルセデスはめっちゃいっぱい、マクラーレンとアルピーヌがその次に多かった感じです。
そしてそこかしこにパンフレットやチケットホルダーなどを販売しているスタッフがいらっしゃいます。スタンド内にも彼らは現れたりしていましたのでパンフレットはいつでも購入が可能です。
ちなみにパンフレットは1部10€です。

ショップなどが出る広場はココ
ショップもたくさん!

スタンドまでの道のり

街の中には「T席こっち」みたいな各スタンドへの案内看板がありますので、それに沿って歩くと各スタンドへの入り口に行けます(実は交通整理のためだと思いますが案内に沿って歩くと少し遠回りになっている場合もあります)。
スタンドの入場口ではチケットのチェック(QRコードをハンディターミナルでスキャンする)と手荷物検査があります。チケットチェックや手荷物検査の係員さんはとてもフレンドリーです。必ずと言っていいほど何かのジョークを飛ばしてきます。今回は同じ場所には毎日同じ係員がいて前日に絡めたジョークを言われたりしました。
私、金曜日の午後に一度缶ビールがバッグに入っていて「ここで飲み干すかコップに移し替えて!」といわれる事故を起こしたのですが、土曜日の午後、今度はちゃんと移し替えたコップを手にもって入場しようとしたら「あら、今日はちゃんと移し替えてきたのね。おりこうさんね」と笑顔で言われ、そのコップを手荷物検査場のデスクに置いたら今度は手荷物チェックの係員に「お、そのビールは俺へのプレゼントかい?遠慮なくいただくよ」とこれまた笑顔で飲むふりをしてみたり。終始笑顔な係員のみなさんでした。
入場口を抜けるとあとは道なりに進めばスタンドに到着です。
(浮ついていて写真撮ってなかった。。。ごめん)

スタンドでは

スタンドの入り口は席番号によって変わります。モナコグランプリの席番号は(すくなくともT席では)アルファベットでスタンドの段を数字で段の中のシートの場所を示しています。アルファベットはZが最上段になります。スタンドの入り口でもう一度チケットチェックがありますので1回目のチェックの後、しまい込まないようにしてくださいね。
長い時間スタンドにいることになるレース観戦。気になるのはトイレとお食事ですよね。まずトイレ。T席には個室が6つずつのトイレが2か所ありました。比較的広いT席ですがこの12個のトイレで私の場合待ち時間はありませんでした。金曜日、土曜日はとても暑かったので自分自身がトイレに行く回数は少なかったですし、周りの方もそうだったのかもしれません。
そしてお食事。T席の下には売店が1か所だけありました。金曜朝いちばんは現金のみ、紙幣も20€以下で、と書かれていましたがお昼にはクレジットカードや高額紙幣も使えるようになっていました。
こちらは土曜、日曜はそれなりに待ち時間がありそうでした。「ありそうでした」というのは私は土日このお店を利用せず行きがけにスーパーで購入したサンドイッチを持っていったためです。お店が一つだけで混みそうだったのと、硬いフランスパンのホットドッグはアゴが疲れましたので。。。(美味しかったんですけれども、ね)ちなみにこのホットドッグが5€、ビールは50cl(センチリットル)で7€でした。ビールの価格はF1のサーキットとしてはそんなに高くなく市中のパブと同等くらいの価格です。が。。。

マジで固ったいの。。。

街中サーキットはいいぞ!

そう、モナコは街がサーキット。そんなわけで少し移動するとグロッサリーストア(コンビニみたいなもの)があったりするわけですよ。チームのショップが並ぶ広場の一角にもそんなグロッサリーストアがあり大盛況でした。暑かったので水やアイスクリーム、ビールなんかが特に。で、これがスタンド下の売店よりすこぶる安い。ハイネケン他の50clサイズの缶ビールは3€でした。(これも本来の市中価格より高いですけど)ということで、初回以外はもっぱらこちらでビールは購入していました(^^; それで手荷物検査で引っかかったりしたっていう訳で。。。初回のビールをスタンド下で購入するしたのはその時点でこのグロッサリーの存在を知らなかったからですが、ここでリユースできるプラスチックのコップを購入できたのがその後役にたちました。2€でいらなくなったらショップにもっていけば返金するといってましたが、このリユースのコップが缶ビールの移し替えに大活躍してくれるんですね。使用後は返金はせず自分用のお土産として持ち帰らせていただきました。(単に返却を忘れていただけという話も。。。)

2€のリユースコップ
グロッサリー、大繁盛

私のお席

チケット購入時はわずかな選択肢から選んだT席でしたが、今年のモナコグランプリではこれが大正解でした。T席のCOVEREDすなわち屋根に守られた席は晴れた日は強い日差しを遮り、雨が降っても雨具不要な最強の席でした(ただ日差しに関してはF1が走る13時を過ぎると太陽がスタンド正面にくるためこの席でも日が当たり始めて暑かったです)。
またT席からはピットロードが見渡せるわけですが、このサーキットはパドックエリアへの出入りのために基本的にはピットロードを歩かなければなりません。ということで私が何枚か写真をツイートした通り、多くのドライバーがT席の正面を歩いてピットとパドックを行き来するため、ドライバーの姿を直に何度も見ることができました(一旦ピットに来たドライバーが戻るのを全員は見ていないので裏側を歩くコースもあるのかもしれません)。ピエールがQ1後、お怒りオーラ全開で去っていく姿やその後の凛々しい姿も見られたのはこの席のおかげです。ただ走る車はほんのわずかしか見られません。FPから予選まではクルマがピットよりを走るT1ブロックでしたので少しは良かったものの、決勝で座っていたT3ブロックはクルマがスタンドよりを通るのとご存知の通りコースがラスカスに向けて緩い左コーナーになっているので、本当にわずかしかクルマは見られませんでした。(ただT3ブロックからはピット入り口の向こうを通過する車も一瞬ですがよく見えます)
私的にはピット戦略で順位変動が決まることが多いモナコ、今回もあのフェラーリのやらかし(レッドブルもマックスが同様にチェコのタイヤ交換終了を待ちましたけど)を間近に見られたこともあり今回のT席COVEREDの評価は100点満点でした。

ルイスとかー
ランドとかー

ニースへの帰り道

サーキットでの1日が終わりニースへの帰り。試練が待っていました。電車待ちの大行列です。この電車待ちの行列は単に行列を長く伸ばすのではなくて、1回に電車に乗れる人数分のコロニーを作り、コロニーの間隔を100mくらいずつ取っておき、前のコロニーが移動するとコロニー全体が移動するという感じになります。電車が20分から30分に1本しかないため、このコロニーも1か所移動したら次の電車まで20分から30分待つということを繰り返します。
結局、私は1時間ほど待っての乗車でした。正直これが一番疲れました。ツイッターのTLで見かけましたが電車を待つよりスタンドにいて撤収の様子を眺めたり、出待ちとかした方が効率的かもしれませんね。

行列ではないが実体は行列なのよ

最後、出国のためのPCR検査

※今はもうすでにこの検査も不要となっていますが記念なのでこのまま記述は残しておきます

最後に日本政府が日本国民を含むすべての入国者に課している出発時間の72時間以内のPCR検査についてです。私はこの検査をニースの病院で受けました。こちらのサイト https://www.sante.fr/cf/carte-depistage-covid.html  で病院を探せますので、この中からホテルに近くまたWEBで予約が可能なところを選びました。私が予約した病院では当日は受付から検査までとてもスムーズに対応いただき特に先生はゆっくりとしたはっきりとわかりやすい発音の英語でお話してくださいました。また先生から「日本に帰るの?じゃあ日本の証明書がいるよね?出してくれる?」と言ってくださり、「これが有効なのは結果が陰性だった時だけだからね」と何度も念を押しながらですが検体採取の時点で証明書を発行してくださいました。それにより結果が出た後に再度病院に行く手間も省けてよかったです。
今現在はこの帰るための現地でのPCR検査があるために海外への渡航に二の足を踏んでいる方がいらっしゃるかもしれませんが、やってみればそれほど恐れるものではありませんでした。
ただ厚労省フォーマットの検査結果証明書は必ず書いてもらってくださいね。これがないと日本行きの便に乗れませんので。早くこれが不要な世界になってほしいものです。
検査結果は検体採取から6時間後くらいにメールで届きました。また費用は66€でした。

PCR検査を受けた病院。とってもスムーズで優しい先生で良かった。この病院チェーンそこかしこにあります

終わりに

とりあえずモナコグランプリに行く前に私がわかってなく現地で初めて経験したことをつらつらと書き記しましたがいかがでしたでしょうか?私は幸いお仕事で海外に行くこともそこそこありますので海外に行くことや海外で電車などの公共交通機関で移動することにも難を感じることは無く、むしろ楽しいと思うほどです。そのためいろいろなことをさも簡単そうに書いているかもしれません。でもその「簡単そう」な感じが読んでくださった皆さんの背中を押せたらうれしいです。
この文章が少しでも皆さんの今後のモナコグランプリやその他のサーキットでの海外観戦のお役に立てれば幸いです。

こんなクソがつくくらいの長文をお読みいただき感謝いたします。

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