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34)大人のサマードレスの型紙ができました

椎骨動脈解離で緊急入院してからもうすぐ4ヶ月。
やっと今年初めての新作型紙を出すことができました。
2ヶ月ほどアトリエから離れていたので、感覚を戻すのが思った以上に大変で、今は達成感でいっぱいです♪

Pattern Label
ノースリーブドレス

新作型紙「ノースリーブドレス」

今回の新作は昨年の秋に出した「テントドレス」の夏バージョンです。
このシルエットがとても気に入っていて、真夏も着たいと思い研究を始めました。

試着用トワル(袖ぐりの変化)

型紙作り(pattern making)

最初は腕をなるべく出したくないと「フレンチスリーブ」にする予定でした。
アームホール(袖ぐり)のカーブを変えたり、肩先を出してみても、どうしても腕が細く見えない…なぜ?何故なんだろう?と1週間ぐらい行ったり来たりしておりました。

もともと「フレンチスリーブ」はゆったりとした身頃から書き出す袖なので、胸ダーツがあり立体的なこの身頃には合わないのです。

そんなデザインの基礎的なことも思い出せないくらい、脳が機能していない状態から1つ1つ時間をかけて検証することで、やっと感覚が戻り「ノースリーブ」のデザインに行き着きました。
(この間、焦りでぼぼ寝れてなかったな〜)

試着用トワル(首まわりの変化)

同時に検証していたのは首まわりの開き具合について。
真夏に着ることを想定して、テントドレスよりも首まわりをすこし開いて涼しげに見えるようにしました。
更に、後ろはスリット+ループボタン開きで夏らしいデザインに♪

①から④の順番に首まわりのカーブが変化しているのが見て頂けるかしら?
四角っぽかったり、後ろが深すぎたり、サイドが広すぎたり、微妙に変わっているんです。

完成形は型紙のページでご紹介していますが、前かがみになっても胸が見えない開きと抜け感のある後ろスリット開きに仕上がっています♪

Pattern Label「ノースリーブドレス
作り方レシピ用 完成イラスト

完成イラスト

デザイン画(完成図)も久しぶりに描きました。
いつもの倍以上の時間をかけて…
同じ病棟では麻痺が残っている方も多くいらしたので、描けるだけでありがたくて涙が溢れてきたのを思い出します。(だいぶ情緒不安定でした)

実物サンプル縫製
(後ろ中心の端ミシン仮止め)

実物サンプル縫製

縫製については、アトリエ復帰してすぐに下手になっていることに気づき、ひたすら縫いまくって戻していきました。

ピンの数も以前の倍ぐらい打たないと(刺さないと)きれいに縫えないけど、両手が使えるだけで感謝!
初心者さんの気持ちが分かるようになって、むしろよかったです。

実物サンプル縫製
(首まわりと袖ぐりの裏バイアス処理)

首まわりと袖ぐりは共布バイアス布で「裏バイアス処理」をします。
「裏バイアス処理」については型紙ページに写真を載せているので後で確認してくださいね。

「見返し処理」よりもスッキリと仕上がって、お洗濯をしてもよれたりしないのでノーアイロンで着られる仕様です。真夏はアイロンかけたくないですよね〜

Pattern Label「ノースリーブドレス
実物サンプル

型紙のページでご紹介しているサンプルたち。
これ以外にも2着縫っているので、縫製の感覚はほぼ元に戻ったように感じています。
いろいろな布地で縫うって勉強になるんだなぁ〜としみじみ…
布地の詳しい情報は「ノースリーブドレス」のページをご覧くださいませ♪


あとがき

年々暑くなっている気がする「夏」(更年期じゃないよね?)
二の腕だすのはちょっと〜という方でも、腕がすっきり見える型紙にしているのでぜひお試しくださいね。
袖があるのとないのとでは、涼しさぜんぜん違いますから!

強制終了させてくる猫
(このあと、猫毛取るのチョー大変…)

縫製技術や型紙制作というものは、日々の積み重ねが大事だったことを改めて感じた今回の新作発表。
好きな型紙をいつまでも作れるように本気で健康に気をつけたいと思います。
これからも応援してくださる優しい方はハートマーク押してくださいね♪


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