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事例。ふわっとした目的で集まったリモートチームが超短期間で一体化し、ハートに火をつけることに成功した話

この記事のサマリー

普段の同僚やメンバーを超えて、他の部門や外部パートナーを巻き込んで、バーチャルチームを立ち上げてプロジェクトを進めることって、ありますよね。そんな時の悩みが、みんなリモートワークかつ兼業で、一体感が生み出しにくかったり、課題感やフォーカスしたいポイントがズレてしまうことだったりします。

せっかく素晴らしいタレントが集まったのに、活かせず、エネルギーが雲散霧消してもったいない!ということはありませんか?
ひょんなことから、うまいことそんな課題を解決できる方法のヒントを得たのでその事例をシェアします。

登場人物

仕掛け人  ITベンチャー企業取締役のYさん

協力者たち
・スタートアップ支援のプロフェッショナル、Kさん
・ビジネスフレームワークSaaS事業運営、Iさん
・企業向けヘッドセラピスト Tさん
・長野県は蓼科の地でキャンプサイトを経営 Uさん
・プロジェクト進行支援家  ゴトー(筆者)

背景:バーチャルチームを垂直立ち上げできるサービス作りをしたい

時は2019年、暮れも押し迫った師走のある日のこと。仕掛け人のYさんが、新たなバーチャルチームの立ち上げを目論み、同じ課題意識を持つ有志を集め、打ち合わせの場を作ったのが、そもそもの始まりでした。
彼には夢がありました。今後、人と仕事の結びつきがますます多様化するなかで、スキルだけでなく相性やモチベーションも一致する新たなマッチングの仕組みが必要になる。そんな課題を解決していく仲間を探していたのでした。
そこで集めたのが、
「何かしら、課題解決のコンテンツを持っている」
「思いを同じくできて、波長が合いそうな人」
という基準を満たす人でした。

映画「オーシャンズ・イレブン」のダニー・オーシャンさながらのダンディヴォイスでミーティングをリードするYさん。こんなビジネスモデルはどうだろうか、あんなプログラムをやったら面白いんじゃない?タレント揃いのバーチャルチームが生まれ、何か面白いことができそうだなと、皆、結構な期待感を持ったのでした。
でも一方で、「やー、面白いっすね!なんか、やりましょう!」ってその場は盛り上がるけど、特に次の具体的なアクションには繋がらない企画、みたいな雰囲気も、正直なところ、あったのでした。

何をやったか:実際に自分たちで試してみる

ミーティングの最終盤、流れを変えた一言を発したのがUさんでした。

「面白いことができそうですね。でも東京で色々議論するだけだと、それで終わっちゃいそうなので、蓼科にご招待しますから、時間をかけて突っ込んだ話をしませんか?」
これが、思ってもみなかったオファーで、半分成り行きで実行することになった、「非日常のワーケーション体験」の始まりでした。皆さんそれなりに忙しくしている面々で、蓼科に行くとしたら一泊二日の時間が取られるのは必至。いまだから白状すると、正直、私もわりと躊躇したのですが、場のムードと流れで本当に日程調整をすることに。
かくして、「なんかよくわからんけど、面白そうな人たちと、なんか新しいことを企画しよう」プロジェクトが始動することになったのでした。

当日の流れ①:暗中模索からの、一気にアハ!体験、の初日

新宿駅から、特急あずさに乗って二時間半。茅野駅の集合時刻は12時半。「これから一体、何が起こるんだろう」と、不安半分、期待半分の面々。とりあえず、お昼でも食べますかと、蕎麦屋でお蕎麦を頂くことに。

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食べ終わったら、レンタカーで30分、いよいよ到着したのがhytter(ヒュッター)です。もともと旅館があったのをリノベーションしたとのことで、とってもお洒落。

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チェックインを済ませて、荷物を置いて、ラウンジに再び集合して。さあ、いよいよ企画会議の始まりです。が、案の定、ぎこちない進行。それもそのはずで、今回の狙いもゴールも、なんとなくはわかるけど、具体的にどうなりたいの?が、全然見えていない。

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そこで次に流れを作ったのが、「とにかくプ譜を書いてみよう」ワークショップでした。プ譜は、筆者が提唱している、簡単に自分の考えが整理・表現できるプロジェクト設計ツールなのですが、これが実に、やってよかった。書いてみると、その場にいる人達がどの程度共通のことを考えていて、どのあたりが違っているのかが可視化されたのです。そして、この合宿における論点が明確になったのでした。

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夕暮れ時が迫ってきたので、せっかくなのでロッジ棟を出て、キャビンやキャンプサイトの見学に。夕食前、各自メールしたり、散策したり、風呂入ったりの穏やかな時間が流れます。

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なんと、敷地内に、テントサウナが。「超かわいい!」「サウナミーティング、やりたい!!」と盛り上がるIさん、Tさん。

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この日二回目のミーティングが、HYTTERから徒歩3分ぐらいのところにある焼肉屋さんで、食事をしながらの意見交換。Uさんも交えて企画についてアイデアを出し合う時間の始まりです。プ譜ワークを経て「この場にどんな意見が求められるか」のイメージが揃ったメンバーなので、最初の「はじめまして感」から様変わりして、濃いアイデアが連発したのでした。

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大変美味しい蓼科牛の焼き肉コースをいただき、満足して就寝するかと思いきや、ここで初日が終わらなかったのでした。薪ストーブにあたりながらロビーでワインをいただきつつ、ちょっとしたカードゲームや人狼ゲームで団らんすることになりました。
笑いすぎて写真が一切残っていないのが、いまだに悔やまれるんですが、これまた実にワークするプログラムとなったのでした。Kさんの「勝負師」の顔、Yさんの深慮遠謀、なにか企んでいるように見えて全然そんなことなかったTさん、サービス精神旺盛なIさんの姿、互いのパーソナリティが垣間見えた時間になりました。

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二日目:全力でアウトプット

想像をはるかに超えて、士気が向上し、企画の内容もにつまってきました。新鮮な野菜と温かいパンとスープが嬉しい朝食をいただきながら、今日のイメージをすり合わせます。

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本日のゴールはもう言わずとも通じる状態で、ずばり、「3月にテストイベントを成功させるにはどうするか」
山を降りて茅野駅直結のワークスペース「ワークラボ」様の会議室を借りて、2時間かけて本気の企画会議。土曜日なのに、しかもすぐに売上が生まれるような、義務的な仕事でもないのに、超真剣。初日の下地づくりがあったおかげで、ときには言いにくいこともストレートにぶつけ、全体構想から直近のアクションまで、綿密に練り上げることになりました。

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ワークラボ隣接の美味しい&ゆったりカフェで昼食をいただき、事務連絡を終えてから、Kさんの「デザイン思考レッスン」をみんなで受けたのが、この合宿の最後のプログラムとなりました。

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ユーザーインタビューやフィールドリサーチ、アイデアの発散と収束、すぐにでも応用したくなる話が満載で、目からウロコの時間でした。自分たちがこのプロジェクトをすすめるうえでも実践できそうだし、今後の共通言語になりそうだなぁと期待感がふくらみつつ、一泊二日の旅は終わりを迎えました。

まとめ:至極のワーケーションが、ここにあった!

さて、長々とお付き合いいただきまして、有難うございました。Uさんに教えていただいたのですが、いつもの仕事場を離れて腰を据えてワークするのを「ワーケーション」っていうらしいです。地方創生や働き方改革の文脈で、自治体も企業も、いろんな取り組みをしているらしい。
でもまだまだ模索が続いていて、「単に海辺で砂浜を眺めながら仕事をするんじゃないの?」とか「旅先で仕事なんて、本当に生産性高まるの?」とか、なかなか正解が見つからない状況とのこと。

そんなことを聞くと、今回、自分たちがやったのって、もしかしたら「理想のワーケーション」そのものだったんじゃないか?と、思ったのです。

・非日常の空間に身を置く
・優れた意思疎通方法で濃いディスカッションをする
・それにより、身体も心も、頭脳もいい感じにほぐれる
・イシューが明確になる
・そこまで準備が整ったら、あとは解決のために超集中
・濃密な時間
・ハンパないアウトプットがでてくる

せっかく、長時間移動して、みんなでスケジュールもあわせて、それなりに費用も出して段取りするからには、普通だったらありえないぐらいの成果を得たいですよね。今回のチームがたどり着いた答えが「非日常のワーケーション」というフレーズでした。

個人的には、割と本気で、様々なコミュニケーション課題やビジネス課題を解決できる、最強の方法になりそうだと予感しています。そして、これを世に広めたいなぁとハートに火がついてしまいました。
と、いうわけで、中心メンバーと関係性の濃い方対象、少人数限定で、3月にもう一度、テストイベントをやろうと思っております。交通宿泊食事等、実費はご負担いただく必要はあるのですが、最低限のコストで非常に良質な体験をご一緒できると思ってます。
また、そこでまたきっと素敵な成果が得られると思うので、今度はそれをまた都内で情報発信したり、共有できるイベントなんかができたら素敵だなと話しています。

ここまで読んでみて、ちょっとおもしろそうだなと感じていただけた方がおられましたら、是非お声がけくださいませ!(^^)

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